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放送業界へのノウハウと
AI技術の活用
テレビ局の業務改革を目指す

占部 竣平

Shumpei Urabe

代表取締役

・占部さんの注力事業は?

AIでテレビ局を業務改革へ

NAXA自体は元々テレビ局のシステム開発を創業期から行っていましたが、2年前から番組制作の支援をするツールを作っています。その中でも、今特に注力しているのが、動画編集をする際に自動で字幕を入れてくれるAIです。テレビの字幕は動画配信サイトの字幕とは違って、聴覚障害者向けに「今どういうことが行われているのか」という状況描写まで文字にする必要があるんです。これは放送免許を保有する上で国から求められているため、字幕を付けることはテレビ局の義務になります。この字幕をつける作業は、人間が番組の音声を聞いて一つ一つ手で打ち込んでいるのでとても手間がかかります。編集後から字幕をつけ始めて入稿するまでの期限がタイトになってしまうことが多く、編集者さんが夜遅くまで作業に追われていたり、字幕のタイプミスをしてしまっていることもよくあるそうです。そこで私たちの作るAIが役に立てると考えました。もともと、私がテレビ局の開発を受けていた時にARIB字幕のシステム開発を行っていました。そこでは色々な字幕を見てきましたし、各局で異なる外字や字幕規定などを見ると、とても苦労されたのだと感じます。そこで、字幕編集者が少しでも負担を減らせればと思い、開発を行いました。ほかにも、番組制作では多くの課題があります。私たちはそんな課題をスピード感もって解決できるのがNAXAの良い部分だと思っています。

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・AIや放送業界に着目したきっかけは?

自社にしかできない事業を

元々テレビ局の業務に携わっていたわけではなく、当時はtoC系企業でバックエンドの開発に従事していたのですが、その時にたまたま動画系の事業に携わったことがきっかけです。その当時は動画配信プラットフォームがどんどん出てくる時代で、動画系の開発経験がある人がまだ少なかったのもあり、そこで学んだ知識を活かし、動画系サービスに携わることが増えていきました。その延長上で、テレビ局関連の仕事もやっている、という感じですね。
最近はAIを強みとしたプロダクト開発を行っていますが、恥ずかしながら、自分はAIは得意ではありません(笑)。私の強みはどちらかというとウェブアプリケーション開発や動画技術なので、学生時代に画像処理と自然言語処理を少しかじったくらいです。ただ、弊社のR&Dチームはとても優秀で、CVPRをはじめとする著名な学会でアクセプトされた経験を持つ人が、放送技術のAI化に取り組んでいます。日本の放送技術って、実は世界的にもかなり珍しく、その反面ガラパゴスな仕様のため、海外ベンダーは手が出しづらいんです。むかし、海外のイベントに行ったときに、ARIB規格(日本の放送規格)の話をしたことがありますが、ほとんど通じませんでした。なので、これはチャンスだなと思い、AIと日本の放送規格を組み合わせたプロダクト開発を始めることにしました。

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・NAXAの特徴は?

技術力ではなく"技術への向き合い方"

採用については私が全てほとんどの社員の一次面接から見ています。採用で重視しているのは技術力ではなく、技術への向き合い方やモチベーションです。大学3年頃からプログラミングを始めたような未熟な人がいても、それが当たり前だと思っているので、「技術がどれだけ好きか」など技術への向き合い方において採用の比重を高くしています。もう一つは、技術以外のビジョンがあるかどうかも重要視しています。技術力も大事なのですが、私たちはカメラマンや音声担当など、番組制作を支える方と向き合う必要があります。そのためには、技術という一つの視点に捉われず、いくつかの視点を持っているクリエイティブな人と一緒に働きたいと思っています。

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・今後の展望は?

テレビ業界にさらに踏み込む

字幕生成、ショート動画生成、音声分離の事業は進めていますが、今後来るとすると、IPマスターに注目しています。IPマスターについては、現在、マスター更新のタイミングで各局がIP化を進めており、その中で、IP化の恩恵としてソフトウェアベースの開発がしやすくなったのが特徴です。弊社では、IPマスターの取り組みの一つとして、画音監視や、番組メタデータをAIが処理して、運用者の負担を減らせないか研究しています。ほかにも、視聴者目線だと、欧州ではDVB-NIPと呼ばれるインターネットを主体とした放送の考え方が流行っており、国内でも近い将来、電波からインターネットに切り替わるタイミングが来るかもしれません。その際に、新しい視聴体験としてデジタルプレイスメントだったり、インタラクティブな体験が出来る仕組みを考えています。テレビを見なくなる時代の中、私たちがテレビの概念をいずれ変えられるように、日々頑張っていきます!

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