DPX.dpx
Digital Picture Exchange / ディーピーエックス
映像を1フレーム1ファイルの静止画として保存する、映画・ポスプロ向けの画像形式です。SMPTEが規格化しており、フィルムスキャンやDI(デジタルインターミディエイト)、カラーグレーディングの受け渡しで、10bitの連番ファイルとして使われます。
- 拡張子
- .dpx
- 規格
- SMPTE ST 268-1(HDR・広色域の拡張は ST 268-2)
- 元になった形式
- コダックのCineon(.cin)
- よく使われる形
- 10bit RGB、1フレーム1ファイルの連番
- ヘッダーに持てる情報
- タイムコード、フィルムのキーコード、フレームレート、色の伝達特性
- 圧縮
- 通常は非圧縮
- 扱える主なソフト
- DaVinci Resolve、Nuke、After Effects、Baselight
納品物のフォルダを開くと .dpx ファイルが何万個も並んでいて、動画としてどう扱えばよいのか戸惑うことがあります。DPXは1フレームを1枚の画像として持つ形式なので、フォルダ全体で1本の映像になります。編集ソフトには連番として読み込みます。
DPXファイルが使われる場面
もともとはフィルムの世界の形式です。フィルムをスキャナーで読み取った画像をDPXで書き出し、デジタル上でグレーディングやVFXを加え、再びフィルムに焼き戻すDIの工程で広く使われてきました。いまもフィルム作品のレストアや、古いネガのスキャンではDPXで受け渡すことが一般的です。
デジタル撮影の作品でも、カラーグレーディングの仕上げとVFXの間でDPXを使う現場があります。グレーディング済みの本編を10bitのDPX連番で書き出し、それをマスターとしてDCPや放送用のファイルを作る流れです。映画会社やアーカイブ機関が、長期保存のマスターとしてDPXを指定する例もあります。
DPXの開き方と連番の読み込み
DaVinci Resolve、Nuke、After Effects、Baselightなどのポスプロ向けソフトはDPXを直接読めます。Resolveのメディアプールでは、連番のDPXが1本のクリップとして表示されます。After Effectsでは読み込みダイアログで先頭のファイルを選び、シーケンスとして読み込む指定をします。連番の扱いは連番画像の項も参考になります。
1枚だけ確かめたいときは、DPXに対応した画像ビューアで開けます。OSに標準で入っている写真アプリでは開けないことが多いです。
DPXのデータ量と色の注意
DPXは通常非圧縮なので、データ量が大きくなります。10bitのRGBは1画素を32bitに詰めて保存するため、2048×1080の1フレームで約8.8MB、24fpsなら1秒で200MB以上になります。4Kならその約4倍です。受け渡しの前に、ドライブの容量と転送時間を見積もっておく必要があります。
もう一つの注意は、ファイルの中身がLogかリニアかという違いです。フィルムスキャンのDPXは濃度に基づくLogの値で保存されていることが多く、そのまま表示すると灰色っぽく見えます。ヘッダーに伝達特性の欄はありますが、ソフトによっては読まずに扱うので、受け渡しの際には色空間とLogの種類を文書で添えるのが確実です。
よくある質問
DPXをMP4やMOVに変換するにはどうすればよいですか
DaVinci ResolveやAfter Effectsで連番として読み込み、フレームレートを指定してから書き出します。コマンドで行うならFFmpegでも連番を入力にして変換できます。
DPXはPremiere Proで読み込めますか
読み込めます。読み込みダイアログで先頭のファイルを選び、画像シーケンスとして読み込む指定をします。ただし重い素材なので、編集ではプロキシを作る方法がよく取られます。
DPXとTIFFはどちらを使えばよいですか
受け渡し先の指定に従うのが基本です。フィルムやDIの工程ではDPX、DCP制作や静止画としての利用ではTIFFが指定されることが多いです。
似ている形式との違い
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