現場用語編集MA・音声納品送出

完パケ

完全パッケージ / カンパケ

映像編集、MA、テロップ入れまで終わり、そのまま放送・公開できる状態に仕上げた完成品のことです。「完全パッケージ」の略で、テレビ番組やCMの納品物を指す言葉として制作会社と放送局の間で使われます。

読み
かんぱけ
略す前の形
完全パッケージ
状態
映像・音声・テロップがすべて入った完成品
対になる語
白完(テロップが乗る前の完成映像)
英語での近い言い方
finished master
主な納品先
放送局、配信プラットフォーム、広告主

「完パケでお願いします」と言われたとき、迷うのはテロップと字幕をどこまで入れるかです。完パケは「放送や公開にそのまま使える状態」を指すので、何を入れれば完成なのかは納品先の仕様で決まります。

完パケが使われる現場

テレビ番組の制作では、制作会社が放送局に納める最終の映像を完パケと呼びます。編集で映像をつなぎ、MAでナレーションと音楽を整え、テロップを入れ、放送尺にぴったり合わせたところで完パケになります。局の側では、受け取った完パケを考査やチェックにかけ、送出サーバーに登録して放送に使います。

CMでは、15秒や30秒の尺に収めた広告素材を完パケと呼びます。広告会社や制作会社が作った完パケは、放送局ごとの考査を通ったうえで搬入されます。Webの動画広告や企業のPR動画でも、「完パケ納品」は公開用の最終データを納めることを指して使われます。

言葉の使い方としては、「完パケを上げる」(完成させる)、「完パケ待ち」(仕上がりを待っている)のように、工程の区切りを示す場面が多いです。

完パケができるまでの工程と位置

完パケは制作工程の最後に置かれます。流れの一例は次の通りです。

  • 撮影素材を取り込み、オフライン編集で構成を固める
  • オンライン編集で本線の素材に差し替え、色を整える
  • この時点で文字の入っていない完成映像(白完)ができる
  • MAでナレーション、効果音、BGMを重ねてラウドネスを合わせる
  • テロップを入れ、頭とお尻の尺を整えて完パケになる

MAとテロップの順番は現場によって入れ替わります。どちらが先でも、音と文字がすべて入った状態が完パケという点は変わりません。放送用では、本編の前にカラーバーと基準音を置き、本編の開始位置を決まったタイムコードに合わせる形式を求められることが多く、これも完パケの一部として作ります。

完パケの納品で確認すること

完パケの中身は納品仕様書で決まります。確認しておきたい項目は次の通りです。

  • ファイル形式とコーデック(放送局ではMXFとXDCAM HD422の組み合わせが多い)
  • 音声のチャンネル構成(ステレオ完成音声のほかに、BGMと効果音だけのトラックを求められることがある)
  • ラウドネスの基準値(日本の放送ではARIB TR-B32に沿った -24 LKFS)
  • 頭の構成(カラーバー、無音区間、本編開始のタイムコード)
  • 字幕を映像に焼き込むのか、字幕データを別に納めるのか

同じ「完パケ」でも、局と番組によって求められる形は違います。前の案件の設定をそのまま使って書き出すと、音声チャンネルの並びや開始タイムコードの違いで差し戻されることがあります。

完パケで起きやすい行き違い

いちばん多いのは、テロップを入れるかどうかの食い違いです。発注側は局のフォーマットで文字を乗せるつもりで白完を待っていたのに、テロップ入りの完パケが届く、という例があります。焼き込んだ文字は後から消せないので、作り直しになります。

字幕放送用のクローズドキャプションは映像に焼き込まず、字幕データとして別に扱うのが一般的です。「字幕入りの完パケ」と言われたときは、画面に焼き込む字幕なのか、放送で切り替えられる字幕データなのかを先に確かめておくと安全です。

よくある質問

完パケと白完の違いは何ですか

白完は映像の編集が終わり、テロップや字幕がまだ入っていない状態です。完パケはそこに音と文字を入れ切った完成品です。違いと納品までの流れは完パケとは?白完(白カン)との違いと納品までの工程で詳しく解説しています。

完パケの読み方と意味を教えてください

「かんぱけ」と読み、「完全パッケージ」の略です。そのまま放送や公開に使える、すべての要素が入った完成映像を指します。

完パケ納品のファイル形式は決まっていますか

業界共通の決まりはなく、納品先の仕様書で指定されます。放送局向けはMXF、Web向けはH.264のMP4が多いですが、同じ局でも番組や時期で変わるため、案件ごとに確認が必要です。

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似ている用語との違い

名前主に使う場面完パケとの違い
白完二次利用・海外販売・再編集映像の編集は終わっているが、テロップや字幕を焼き込む前の状態
マスター保管・複製の元複製や変換の元になる素材の総称。完パケはマスターの一種で、放送できる状態まで仕上がったもの

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