インサート
insert / インサート
番組や映像の流れの中に差し込む別の映像のことです。インタビューの途中で現場の様子を見せるカットや、生放送中に流すVTRを指します。編集ソフトでは、既存のクリップを後ろへずらして素材を挿入する操作の名前でもあります。
- 意味
- 本編の流れに差し込む映像。また、既存の映像をずらして挿入する編集操作
- 英語で近い語
- insert、cutaway、B-roll
- 番組での例
- インタビュー中に差し込む現場の映像、生放送中に流す事前取材のVTR
- Final Cut Proでの操作
- 挿入(Wキー)。上書きはDキー
- テープ編集での意味
- 既存のコントロールトラックを残し、映像や音声だけを差し替える編集。対になるのはアセンブル編集
「ここにインサートを入れて」と言われたとき、指しているものは現場によって違います。番組の構成の話なら差し込む映像のことで、編集室の話なら既存の映像をずらして挿入する操作のことです。どちらも「流れの途中に何かを差し込む」という点で共通しています。
インサートの現場での使われ方
番組の構成で言うインサートは、話の流れを補うために差し込む映像です。インタビューで工場の話が出たら工場の外観や作業の様子を、料理の説明なら手元のアップを差し込みます。英語ではcutawayやB-rollと呼ばれるものに近く、話し手の映像だけでは単調になる場面や、言い直しの編集点を隠したい場面で使われます。撮影では、インタビューとは別にこうした素材を撮っておくことを「インサートを押さえる」と言います。
生放送では、スタジオの進行の途中で事前に作ったVTRを流すことをインサートと呼びます。サブではディレクターのきっかけでVTRを出し、終わったらスタジオのカメラに戻します。
編集ソフトでのインサートと上書きの違い
ノンリニア編集ソフトでは、素材をタイムラインに置く方法として、インサートと上書きの2つが用意されています。インサートは、置いた位置より後ろのクリップをすべて右へずらして素材を挟み込みます。上書きは、置いた位置にある既存の映像を消して置き換え、後ろの位置は動きません。
呼び方はソフトによって少しずつ違います。Final Cut Proでは「挿入」と「上書き」で、キーボードではWキーが挿入、Dキーが上書きです。Avid Media Composerではインサートにあたる操作をスプライスインと呼びます。Premiere Proにもインサートと上書きの両方があり、それぞれにショートカットキーが割り当てられているので、使っているソフトのキーボード設定で確かめておくと迷いません。
テープ編集のインサート編集とアセンブル編集
VTRで編集していた時代にも、インサート編集という言葉がありました。こちらは、テープにあらかじめ記録してあるコントロールトラックとタイムコードを残したまま、映像や音声だけを差し替える編集です。対になるアセンブル編集は、コントロールトラックも含めてすべてを続けて記録するため、つなぎ目で信号が乱れることがあります。放送用のマスターテープは、黒とタイムコードを先に記録しておき、インサート編集で仕上げるのが一般的でした。
インサートで間違えやすい点・トラブル
編集ソフトでインサートを使うと、後ろのクリップがずれるので、全体の尺が伸びます。映像のトラックだけをずらして、BGMやナレーション、字幕のトラックがずれずに残ると、音と映像の対応が崩れます。Premiere Proの同期ロックのように、トラックを一緒に動かすかを選ぶ設定を確かめてから操作するのが安全です。
番組の尺が決まっている場合は、インサートで伸びた分をどこかで削る必要があります。尺を変えずに映像だけ差し替えたいときは、上書きを使います。
よくある質問
インサートと上書きの違いは何ですか
インサートは後ろのクリップをずらして素材を挟み込むので、全体の尺が伸びます。上書きは既存の映像を置き換えるので、尺は変わりません。
インサートカットとは何ですか
話の流れを補うために差し込む、話し手以外の映像のことです。インタビュー中の現場の様子や手元のアップなどが典型で、英語のcutawayやB-rollにあたります。
インサート映像はどうやって撮ればいいですか
メインの撮影とは別に、話に出てきそうな場所や物、手元の作業を数秒ずつ多めに撮っておきます。編集で必要になってから撮りに戻るのは難しいので、現場で押さえておくのが基本です。
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