編集データ編集MA・音声納品

EDL.edl

Edit Decision List / イーディーエル

編集で「どの素材のどこからどこまでを、完成尺のどこに置くか」を1行ずつ並べたテキストファイルです。テープ編集の時代から使われてきた、もっとも古く単純な編集データの受け渡し形式です。

拡張子
.edl
中身
プレーンテキスト。テキストエディタで読める
主な方言
CMX3600(現在の事実上の標準)
1行に書く情報
イベント番号、リール名、トラック、トランジション、素材のイン・アウト、収録先のイン・アウト
運べないもの
エフェクトの中身、テロップ、音声のレベルやミックス、多数のトラック構成
書き出し・読み込みできる主なソフト
Premiere Pro、DaVinci Resolve、Avid Media Composer

EDLを受け取ったら、まずテキストエディタで開いてみてください。数字の並んだ表のような中身が見えるはずです。EDLは編集ソフトのプロジェクトではなく、カットの一覧表でしかありません。そのぶん読めて、直せて、どのソフトにも通りますが、テロップや音の調整は最初から入っていません。

EDLが使われる場面

いまでもよく使われるのは、オフライン編集から仕上げの工程に編集結果を渡すときです。軽いプロキシで編集したタイムラインをEDLに書き出し、DaVinci Resolveなどで元の高画質素材につなぎ直します(コンフォームと呼ばれる作業です)。カラーグレーディングのスタジオが「XMLとEDLを両方ください」と頼むのは、片方で問題が出たときに照らし合わせるためです。

VFXの発注でも使われます。どのカットのどの範囲を合成に回すかをEDLで渡すと、受け取った側はリール名とタイムコードから素材を探し出せます。DaVinci Resolveでは、タイムラインに打ったマーカーをEDLとして書き出し、確認用の指摘リストとして渡す使い方もされています。

EDLの中身と読み方

CMX3600形式のEDLは、先頭に TITLE: と FCM: NON-DROP FRAME のような見出しがあり、その下に1イベント1行でカットが並びます。

1行は 001 A001C003 V C 01:00:10:00 01:00:15:00 00:59:58:00 01:00:03:00 のような形です。左から、イベント番号、素材のリール名、トラック(V は映像、A は音声)、トランジション(C はカット、D はディゾルブ)、素材のイン点とアウト点、完成尺でのイン点とアウト点の順です。

リール名の欄は、テープの番号を書いていた名残で文字数が限られます。カメラのクリップ名が長いと切り詰められたり、ソフトによって別のメタデータに置き換えられたりするので、EDLの素材を正しく探すには、どのメタデータがリール名として出力されたかを確認しておくと安心です。

EDLを書き出すときの注意

EDLは1本の映像トラックと少数の音声トラックを前提にした形式です。書き出す前に次の点を確かめておきます。

  • 映像を複数のトラックに重ねている場合は、トラックごとに別のEDLになるか、上のトラックだけが残る
  • 速度変更やエフェクトは、中身が落ちるか近い表現に置き換えられる
  • テロップや静止画など、元の素材ファイルがないクリップはリール名が空になる
  • タイムコードのドロップフレームとノンドロップの指定が、素材と一致しているか

どこまで運べてどこから落ちるかは、AAFやXMEMLと比べると整理しやすくなります。3つの形式の違いはEDL・AAF・XMEMLの違いで比べています。

EDLが読み込めないとき

原因として多いのは、フレームレートの不一致です。EDLには基本的に時刻しか書かれていないため、読み込む側のプロジェクト設定と素材のフレームレートが違うと、カット点がずれたり読み込みが止まったりします。次に多いのが文字コードや改行コードで、日本語のクリップ名が入ったEDLを別のOSで開くと崩れることがあります。コメント行の書式が方言ごとに違うので、書き出し元と読み込み先で同じ方言を選ぶことも大切です。

よくある質問

EDLファイルはどうやって開けますか

中身を見るだけならメモ帳などのテキストエディタで開けます。編集ソフトで使うなら、DaVinci ResolveやPremiere Proの読み込み機能からタイムラインとして取り込みます。

EDLとXMLはどちらで渡せばよいですか

受け取る側のソフトとの相性で決めるのが基本です。トラックが多い、エフェクトが多いタイムラインはXMEMLなどのXMLのほうが多くを運べます。確実さを重視するなら両方渡し、照合に使ってもらう方法もあります。

EDLに音声の編集は入りますか

どの音声トラックをどこに置くかは入りますが、レベルやフェード、エフェクトは入りません。MAに音声を渡すときはAAFを使うのが一般的です。

この用語を扱ったコラム

似ている形式との違い

名前主に使う場面EDLとの違い
AAFMAへの受け渡し音声トラックやレベル、素材そのものまで運べる。中身はバイナリで目では読めない
XMEML編集ソフト間の受け渡しXMLでタイムラインの構造を丸ごと書ける。トラック数の制約が小さい
OpenTimelineIOパイプライン内の変換EDLも含む各形式の間をつなぐために作られたオープンな形式

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