映像コーデックの用語一覧
放送局の納品仕様書や編集の現場で出てくる、拡張子・コーデック・字幕形式・規格・現場用語をまとめています。拡張子をそのまま入れても探せます。
A
- ARRIRAW .ari .mxf .arx 映像コーデック ARRIのシネマカメラALEXAシリーズが記録するRAW形式です。センサーの出力を非可逆な圧縮をかけずにLog符号化で記録するため画質の余裕が大きく、映画やハイエンドのCM、配信ドラマの撮影で使われます。
- AV1 映像コーデック GoogleやNetflixなどが参加するAOMediaが2018年に仕様を公開した、特許料のかからない動画圧縮方式です。HEVCと同水準の圧縮効率を持ち、YouTubeやNetflixの配信で使われています。
- AVC-Intra .mxf 映像コーデック パナソニックが2007年に実用化した、H.264をフレームごとの圧縮だけで使う業務用の映像形式です。10bitで記録し、P2カードのMXFファイルとして収録するほか、英国のAS-11 DPPなど海外の放送納品でも指定されています。
- AVC-LongG .mxf 映像コーデック パナソニックの業務用コーデック群AVC-ULTRAに含まれる、H.264をLong GOPで使う映像形式です。AVC-LongG50と25は10bit 4:2:2のフルHDを低いビットレートで記録でき、P2カメラの取材素材で使われています。
B
C
D
- DNxHD 映像コーデック Avidが2004年に編集用として開発した、HD解像度向けの動画コーデックです。SMPTE VC-3として規格化され、DNxHD 145やDNxHD 220のようにビットレートの数字で種類を呼び分けます。
- DNxHR 映像コーデック Avidが2014年に発表した、DNxHDの解像度の制限をなくした後継の編集用コーデックです。2KやUHD、4K以上の素材を扱え、LB・SQ・HQ・HQX・444の5段階から品質を選びます。Windowsの環境の中間ファイルとしてもよく使われます。
- DV .dv .dif .avi .mov 映像コーデック 1995年に登場した、標準画質のデジタル映像をテープに記録する規格と、その圧縮方式です。約25Mbpsのフレーム内圧縮で、MiniDVテープの家庭用ビデオカメラから業務用のDVCAM・DVCPROまで広く使われました。
- DVCPRO HD .mxf .mov 映像コーデック パナソニックが2000年に実用化した、DVの技術を拡張して最大100Mbpsでハイビジョンを記録する業務用の映像形式です。テープのほかP2カードにMXFで記録でき、報道の取材やVariCamによる撮影で使われました。
H
- H.264 映像コーデック ITU-TとISO/IECが共同で策定した動画圧縮規格で、MPEG-4 AVCとも呼ばれます。スマートフォン、Web配信、Blu-ray、業務用カメラまで対応機器が最も多く、相手の再生環境を選ばない書き出し形式として使われています。
- H.265 / HEVC 映像コーデック H.264の後継として2013年に規格化された動画圧縮方式です。同じ画質をおよそ半分のビットレートで出せるため、4K8K衛星放送やiPhoneの標準の撮影形式に使われていますが、再生側の対応が揃っていない環境もまだあります。
- H.266 / VVC 映像コーデック HEVCの後継として2020年に規格化された動画圧縮方式です。同じ画質に必要なビットレートをHEVCからさらに減らすことを狙っており、ブラジルの新しい地上放送TV 3.0などで採用が決まっていますが、再生できる機器やソフトはまだ限られます。
- HAP 映像コーデック 映像のデコードをCPUではなくGPUに任せることで、高解像度の映像を軽く再生できるようにした映像コーデックです。VJソフトのVDMXを作るVidvoxが中心になって公開し、プロジェクションマッピングやライブの映像演出で広く使われています。
- HDCAM 映像コーデック ソニーが1997年に発売した、1/2インチのテープにハイビジョン映像を記録する業務用VTRの規格です。1440×1080・3:1:1の映像を約144Mbpsに圧縮して記録し、ファイル化が進む前の日本の番組納品やマスター保存で広く使われました。
- HDCAM SR 映像コーデック ソニーが2003年に投入した、HDCAMの上位にあたる1/2インチテープのVTR規格です。MPEG-4 Studio Profileで10bitの映像を440Mbpsなどで記録し、映画やドラマ、海外への番組販売のマスターとして使われました。
- HDV .m2t 映像コーデック DVと同じMiniDVテープに、MPEG-2で圧縮したハイビジョン映像を記録する規格です。2003年にJVC・ソニー・キヤノン・シャープが策定し、1080iでは1440×1080の映像を約25Mbpsで記録します。
- HQX 映像コーデック 編集ソフトEDIUSの標準的な中間コーデックです。旧カノープスが開発し、現在はGrass Valleyの名前で提供されています。8bitと10bit、アルファチャンネルに対応し、AVIやMOV、MXFに格納して使われます。
J
M
- Motion JPEG 映像コーデック 動画の1フレームずつを独立したJPEG画像として圧縮する映像コーデックです。フレーム間の差分を使わないため処理が軽く編集もしやすい一方、同じ画質ならH.264などよりファイルが大きくなります。監視カメラやWebカメラで今も広く使われています。
- MPEG-2 .m2v 映像コーデック 1990年代にISO/IEC MPEGとITU-Tが策定した動画圧縮方式です。日本の地上デジタル放送とBSデジタル放送、DVD-Video、XDCAM HD422の映像に使われており、放送局への納品では今も最もよく目にする映像コーデックの一つです。
- MPEG-4 Visual 映像コーデック MPEG-4規格群の第2部として1999年に規格化された動画圧縮方式です。DivXやXvid、初期の携帯電話やデジタルカメラの動画で広く使われましたが、同じMPEG-4の名を持つH.264(第10部)とは別の方式です。
P
- ProRes 映像コーデック Appleが編集用に開発した動画コーデックの一族です。1フレームずつ独立して圧縮するので編集ソフトで軽く扱え、再圧縮しても画質が落ちにくいことから、撮影素材、編集の中間ファイル、納品マスターまで広く使われています。
- ProRes 422 HQ 映像コーデック Apple ProResのうち、4:2:2・10bitの映像を最も高い品質で保つ種類です。1920×1080・29.97fpsで約220Mbpsと大きめですが、再圧縮に強く、納品マスターや高画質の中間ファイルとしてよく指定されます。
- ProRes 4444 映像コーデック Apple ProResのうち、4:4:4の色情報とアルファチャンネル(透明度)を持てる種類です。色は最大12bit、アルファは最大16bitを劣化なしで保存でき、透過付きのテロップやモーショングラフィックス、合成素材の受け渡しに使われます。
- ProRes Proxy 映像コーデック Apple ProResの中でいちばんデータ量の小さい種類で、正式名はApple ProRes 422 Proxyです。1920×1080・29.97fpsで約45Mbpsと軽く、4Kや8Kの素材を編集するためのプロキシに使われます。
- ProRes RAW 映像コーデック カメラのセンサーが捉えたRAWデータを、ProResと同じ考え方で扱いやすく圧縮したAppleの形式です。2018年に登場し、明るさや色をあとから大きく調整できる余地を残したまま、通常のProResに近い軽さで編集できます。
R
V
X
- XAVC .mxf 映像コーデック ソニーが2012年に発表した、H.264/MPEG-4 AVCをもとにする業務用の記録フォーマットです。4Kや10bit・4:2:2の収録に対応し、フレームごとに圧縮するXAVC IntraとLong GOPのXAVC Longを、MXFファイルとして記録します。
- XAVC HS .mp4 映像コーデック ソニーが2020年にα7S IIIで導入した、H.265/HEVCで記録するXAVCです。4Kや8Kの映像を10bitでMP4ファイルに収め、同じ画質ならH.264のXAVC Sよりファイルを小さくできますが、再生にはHEVCのデコードが必要です。
- XAVC S .mp4 映像コーデック ソニーが2013年に発表した、民生機や小型のカメラ向けのXAVCです。H.264の映像をMP4ファイルに記録し、αシリーズのミラーレスやハンディカム、FXシリーズで4KやHDの動画を撮るときの標準の形式になっています。
- XDCAM .mxf 映像コーデック ソニーが2003年に発表した業務用のファイル記録フォーマット群です。光ディスクのプロフェッショナルディスクやSxSカードに、MPEG-2などで圧縮した映像をMXFファイルとして記録し、放送局の取材・納品・保管で広く使われています。
- XDCAM EX .mp4 映像コーデック ソニーが2007年のPMW-EX1で始めた、SxSメモリーカードに記録するXDCAMの系統です。MPEG-2 Long GOPで最大35Mbps・4:2:0のHD映像を、MP4ファイルとしてBPAVフォルダの中に記録します。
- XDCAM HD422 .mxf 映像コーデック ソニーのXDCAMのうち、MPEG-2 Long GOPで1920×1080の映像を4:2:2・50Mbpsで記録する形式です。MXF OP1aのファイルに収めて扱い、日本の放送局の番組納品や送出サーバーで標準的に使われています。