HDV.m2t
エイチディーブイ
DVと同じMiniDVテープに、MPEG-2で圧縮したハイビジョン映像を記録する規格です。2003年にJVC・ソニー・キヤノン・シャープが策定し、1080iでは1440×1080の映像を約25Mbpsで記録します。
- 策定
- JVC、ソニー、キヤノン、シャープ(2003年)
- 記録媒体
- MiniDVテープ(DVと同じカセット)
- 映像圧縮
- MPEG-2 Long GOP(MP@H-14)
- HDV 1080i
- 1440×1080、約25Mbps
- HDV 720p
- 1280×720(主にJVCの機種)
- 音声
- MPEG-1 Audio Layer II、384kbps、2ch
- ファイル形式
- MPEG-2 TS(.m2t)
- 主な機材
- ソニー HDR-FX1・HVR-Z1J、JVC GY-HD100、キヤノン XH A1
MiniDVのテープなのに、取り込もうとしたらDVとして認識されない。そういうテープは、同じカセットにハイビジョンを記録したHDVの可能性があります。カセットの見た目では区別が付かず、撮影に使ったカメラがHDVに対応していたかどうかが手がかりになります。
HDVが使われていた場面
HDVは、ハイビジョンの撮影を小型で安価なカメラに持ち込んだ規格です。2004年に登場したソニーのHDR-FX1と、続いて出た業務用のHVR-Z1Jは、手持ちの大きさでハイビジョンを撮れるカメラとして、ドキュメンタリーや報道の小規模取材、ブライダル、企業映像、インディーズ映画の現場に広がりました。JVCのGY-HD100やキヤノンのXH A1なども、同じテープの規格を使っています。
放送用の大型機に比べて機材の費用が大きく下がったため、地方の制作会社や個人の映像作家がハイビジョンで番組や作品を作れるようになりました。その後、記録先はテープからメモリーカードへ移り、HDVのカメラはXDCAM EXやAVCHDの機種に置き換わっていきます。
いまHDVに出会うのは、2000年代後半に撮りためたテープをデジタル化するときがほとんどです。
HDVテープを取り込む方法
HDVのテープは、HDVに対応したカメラかデッキで再生し、IEEE 1394(FireWire、i.LINK)でパソコンにつないで取り込みます。テープの中身はMPEG-2のデータなので、そのまま読み出せば再圧縮なしのM2Tファイルになります。
注意したいのは、DVのテープとして取り込もうとしても映像が出ないことです。カメラによっては、IEEE 1394の出力をHDVとDVのどちらで出すかを設定で選ぶ必要があり、DVに変換して出す設定では標準画質に落ちてしまいます。取り込みの前に、カメラのメニューで出力をHDVにしておきます。
IEEE 1394の端子を持つパソコンが少なくなっているのはDVと同じで、古いパソコンを残しておくか、デジタル化の業者に頼むのが確実です。
HDVを編集・変換するときの注意
HDVの映像は、前後の画像との差分を使うLong GOPで記録されています。そのまま編集ソフトに並べると、コマ送りや逆再生で処理が重くなります。編集するなら、取り込んだM2TをProResなどの編集向けの形式に変換してから作業するのが安全です。
画の大きさにも注意が要ります。1080iのHDVは、横1440画素を横長の画素として記録し、再生のときに1920×1080へ引き伸ばします。変換ソフトが画素の縦横比を読めないと、映像が細長く縮んで見えるので、出力の解像度を1920×1080に指定して16:9になっているかを確かめます。インターレースで記録されているので、Webで見せるときはインターレースを解除します。
よくある質問
HDVとDVの違いは何ですか
どちらもMiniDVのテープを使いますが、DVは標準画質を1枚ずつ圧縮し、HDVはハイビジョンをMPEG-2で圧縮します。DVしか再生できない機材では、HDVのテープは再生できません。
HDVのテープは普通のMiniDVのデッキで再生できますか
HDVに対応していないデッキでは再生できません。HDVに対応したカメラやデッキなら、多くの場合DVで記録したテープも再生できます。
HDVのm2tファイルはどうやって開きますか
VLCなら追加の設定なしで開けることが多いです。編集ソフトで扱うなら、ProResなどに変換してから読み込むと作業が軽くなります。
似ている形式との違い
関連する用語
最終更新