DNxHR
Avid DNxHR / ディーエヌエックスエイチアール
Avidが2014年に発表した、DNxHDの解像度の制限をなくした後継の編集用コーデックです。2KやUHD、4K以上の素材を扱え、LB・SQ・HQ・HQX・444の5段階から品質を選びます。Windowsの環境の中間ファイルとしてもよく使われます。
- 開発
- Avid。2014年に発表
- 扱える解像度
- 解像度に依存しない。2K、UHD、4K以上も扱える
- 種類
- LB、SQ、HQ(いずれも8bit・4:2:2)、HQX(4:2:2・最大12bit)、444(4:4:4・最大12bit)
- 圧縮の方式
- フレーム内圧縮(オールイントラ)
- 入れ物(コンテナ)
- MXF、MOV
- 主な対応ソフト
- Avid Media Composer、Premiere Pro、DaVinci Resolve、FFmpeg
DNxHRで書き出すとき、名前だけ見て「HQ」を選ぶと、10bitのLog素材が8bitに落ちてしまいます。DNxHRで10bit以上を保てるのはHQXと444だけで、HQは名前に反して8bitの種類です。種類の選び方さえ押さえれば、4Kの編集素材として扱いやすい形式です。
DNxHRが使われる場面
Avid Media Composerで4KやUHDの素材を編集するときの標準のコーデックです。HD解像度だけを想定していたDNxHDでは扱えなかった大きな解像度を、同じ考え方のまま扱えるようにしたのがDNxHRです。放送局のAvidの編集システムで4K番組を扱う場合も、素材はDNxHRのMXFで持つことが多くなります。
Avid以外でも、編集用の中間ファイルとしてよく使われます。スマートフォンやミラーレスカメラのH.264・HEVCの素材をDNxHRにトランスコードすると、編集ソフトでの再生が軽くなります。WindowsのDaVinci ResolveやPremiere Proでは、ProResの代わりにDNxHRのMXFやMOVを中間ファイルに選ぶ現場も多くあります。
軽いLBは、4K素材のプロキシとしても使われます。
DNxHRの種類と選び方(LB・SQ・HQ・HQX・444の違い)
5つの種類の違いは次の通りです。
種類 | 色・ビット深度 | 主な用途 |
|---|---|---|
DNxHR LB | 4:2:2・8bit | オフライン編集、プロキシ |
DNxHR SQ | 4:2:2・8bit | 一般的な編集の中間ファイル |
DNxHR HQ | 4:2:2・8bit | 8bit素材の高画質な中間ファイル |
DNxHR HQX | 4:2:2・最大12bit | Log・HDR素材、グレーディング、マスター |
DNxHR 444 | 4:4:4・最大12bit | RGB素材、VFX、色の間引きを避けたい仕上げ |
カメラが10bitで記録した素材、Log撮影の素材、HDRの素材を中間ファイルにするなら、HQXを選びます。HQにすると8bitに丸められ、空のグラデーションなどに段差が出やすくなります。
DNxHRの書き出し設定
DaVinci Resolveでは、デリバーページでフォーマットをMXF OP1aかQuickTimeにし、コーデックでDNxHRの種類を選びます。HQXや444では、書き出すビット深度も確認しておきます。Premiere Proでも、MXF OP1aやQuickTimeの形式でDNxHR/DNxHDのコーデックを選ぶと、同じ5種類から指定できます。
FFmpegでは、エンコーダにdnxhdを指定し、プロファイルでdnxhr_lbやdnxhr_hqxなどを選びます。HQXのときは画素の形式を10bitの4:2:2にしておかないと、10bitの情報が保たれません。
よくある質問
DNxHRとProResはどちらを選べばいいですか
画質の段階はほぼ同じように揃っているので、使う環境で決めるのが現実的です。Avid Media Composerが中心ならDNxHR、Final Cut ProやMacの環境が中心ならProResが扱いやすく、Windowsで両方の選択肢があるなら受け渡し先の指定に合わせます。
DNxHR HQとHQXの違いは何ですか
HQは4:2:2・8bit、HQXは4:2:2で最大12bitまで扱えます。10bitの素材の階調を残したいならHQXを選んでください。
DNxHRはMacのQuickTime Playerで再生できますか
標準のままでは再生できないことがあります。VLCやDaVinci Resolve、Premiere Proなら追加の導入なしで開けます。
似ている形式との違い
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