映像コーデック収録編集アーカイブ

AVC-LongG.mxf

エーブイシー ロングジー

パナソニックの業務用コーデック群AVC-ULTRAに含まれる、H.264をLong GOPで使う映像形式です。AVC-LongG50と25は10bit 4:2:2のフルHDを低いビットレートで記録でき、P2カメラの取材素材で使われています。

開発
パナソニック(AVC-ULTRAの一部)
映像圧縮
H.264/MPEG-4 AVC、Long GOP
AVC-LongG50
約50Mbps、1920×1080、4:2:2、10bit
AVC-LongG25
約25Mbps、1920×1080、4:2:2、10bit
AVC-LongG12
約12Mbps、4:2:0、8bit
ファイル形式
MXF(P2カード)
主なカメラ
AJ-PX270、AJ-PX800、AJ-PX5000

AVC-LongGは、同じパナソニックのAVC-Intraと並べて語られることが多い形式です。どちらもH.264ですが、AVC-LongGは前後の画像との差分を使うため、同じ10bit 4:2:2の画質でもファイルがずっと小さくなります。その代わり、編集ソフトの中では重くなります。

AVC-LongGが使われる場面

中心になるのは、報道の取材です。事件や災害の現場では、撮影時間が読めず、撮った素材をすぐ局へ送る必要があります。AVC-LongG25なら、10bit 4:2:2のフルHDを、AVC-Intra 100の約4分の1のビットレートで記録できます。カード1枚あたりの記録時間が長くなるうえ、ファイルが小さいので、現場からネットワーク経由で局へ送る時間も短くなります。

さらにビットレートの低いAVC-LongG12は、画質を8bit 4:2:0に落とす代わりに、回線の細い場所からのファイル送出に向きます。ドキュメンタリーのように長時間回し続ける撮影や、スポーツの全編収録でも、容量の節約のためにAVC-LongGが選ばれます。

AJ-PX270のようなハンディ機から、AJ-PX800、AJ-PX5000といった肩載せ型まで、AVC-ULTRAに対応したP2カメラの多くが、AVC-Intraと並べてAVC-LongGを記録モードとして持っています。

AVC-LongGとAVC-Intraの違い

違いは、ファイルの大きさと編集の軽さの交換です。Long GOPのAVC-LongGは、ある画像を復元するのに前後の画像も読む必要があるため、編集ソフトで1コマずつ送ったり逆再生したりすると処理が追いつかないことがあります。フレームごとに独立したAVC-Intraでは、この問題はほとんど起きません。

選び方の目安は次の通りです。

  • 取材した素材を短く編集してすぐ放送するなら、AVC-LongG50・25で容量と送出の時間を節約する
  • グレーディングや合成を重ねる番組やCMなら、AVC-Intraで編集の負荷を下げ、画質の余裕を持たせる
  • 回線の細い現場から急いで送るなら、AVC-LongG12まで落とす

AVC-LongGを読み込むときの注意

P2フォーマットは、映像と音声を別々のMXFファイルに分けるOP-Atomの考え方で作られており、カードの CONTENTS フォルダの下に VIDEO、AUDIO、CLIP、PROXY などのフォルダが並びます。取り込むときは CONTENTS フォルダごとコピーし、編集ソフトのブラウザ機能から読ませるのが基本です。Premiere Pro、Avid Media Composer、EDIUSはP2のフォルダ構造を理解してクリップ単位で表示します。中身の確認だけなら、パナソニックの無償ソフトP2 Viewer Plusでもできます。

古いパソコンや、H.264の10bit 4:2:2をハードウェアで扱えない環境では、再生がコマ落ちしやすくなります。そうした環境では、編集ソフトでプロキシを作ってから編集すると作業が止まりにくくなります。

よくある質問

AVC-LongGとAVC-Intraはどちらを選べばいいですか

記録時間とファイル送出の速さを優先するならAVC-LongG、編集の軽さと画質の余裕を優先するならAVC-Intraです。報道の取材ではAVC-LongG、作り込む番組ではAVC-Intraという使い分けがよく見られます。

AVC-LongGの素材をMP4に変換できますか

変換できますが、MXFの中のH.264をMP4に詰め替えるだけでは、10bit 4:2:2を再生できない環境が多く残ります。共有用なら、8bit 4:2:0のH.264で書き出し直すのが確実です。

AVC-LongG6とは何ですか

AVC-ULTRAの中で最もビットレートの低いAVC-LongGで、約6Mbpsです。速報のファイル伝送やプロキシのように、画質より軽さを優先する用途に使われます。

似ている形式との違い

名前主に使う場面AVC-LongGとの違い
AVC-Intra高画質の収録・納品同じH.264だがフレームごとの圧縮。AVC-Intra 100に比べ、AVC-LongG25は約4倍の時間を記録できる
XAVCソニー系の収録ソニーのXAVC LongがAVC-LongGに近い位置付け。入れ物は1本にまとまったMXF OP1a
XDCAM HD422放送の納品同じ50MbpsのLong GOPだが、MPEG-2で8bit。AVC-LongG50は10bitで記録する

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