XAVC.mxf
エックスエーブイシー
ソニーが2012年に発表した、H.264/MPEG-4 AVCをもとにする業務用の記録フォーマットです。4Kや10bit・4:2:2の収録に対応し、フレームごとに圧縮するXAVC IntraとLong GOPのXAVC Longを、MXFファイルとして記録します。
- 開発
- ソニー(2012年発表)
- 映像圧縮
- H.264/MPEG-4 AVC
- 種類
- XAVC Intra(フレーム内圧縮)、XAVC Long(Long GOP)
- 品質の段階
- XAVC IntraのClass 100・300・480(数字が大きいほど高ビットレート)
- 解像度
- 4096×2160、3840×2160、1920×1080 など
- 色差・ビット深度
- 4:2:2 10bitが中心。4:2:0や8bitの設定もある
- ファイル形式
- MXF OP1a(SMPTE RDD 32)
- 主なカメラ
- PMW-F55、PXW-FX9、PXW-Z750
XAVCとXAVC Sは名前が似ていますが、入れ物も想定する機材も違います。業務用カメラの「XAVC」はMXFファイル、ミラーレスや家庭用機の「XAVC S」はMP4ファイルで、編集ソフトの読み込み方やファイルの重さも変わります。
XAVCが使われる場面
XAVCは、4K時代のソニーの業務用カメラで標準の記録形式になっています。シネマカメラのPMW-F55やPXW-FX9ではドラマやCM、ドキュメンタリーの撮影に、肩載せ型のPXW-Z750などでは4Kの番組制作や報道の取材に使われます。
撮影の目的によって、2つの系統を使い分けるのが一般的です。グレーディングや合成を前提にした撮影では、1枚ずつ独立して圧縮するXAVC Intraを選びます。4K 59.94pのClass 300では、ビットレートは600Mbps前後に達します。長時間の取材やHDの収録では、Long GOPのXAVC Longを使い、HDなら50Mbpsの4:2:2 10bitのように、XDCAM HD422と同程度のビットレートでより深い色の階調を記録します。
XAVCの読み込みと編集
SxSカードやXQDカードに記録したXAVCは、カードの XDROOT フォルダの下、Clip の中に .MXF として並びます。取り込みは XDROOT ごとコピーするのが基本です。
Premiere Pro、DaVinci Resolve、Avid Media Composer、EDIUSは、XAVCのMXFを直接読み込めます。ソニーの無償ソフトCatalyst Browseを使えば、クリップの確認や、ProResなど別の形式への書き出しもできます。
XAVC Intraの4K素材は、フレームごとに独立しているぶん編集の操作には追従しやすいものの、データ量が大きく、ストレージの読み出し速度が足りないと再生が止まります。XAVC LongはLong GOPのためデコードの負荷が高く、古いパソコンではコマ落ちしがちです。どちらの場合も、低解像度のプロキシを作って編集し、書き出しのときだけ本線に戻す運用がよく取られます。
XAVC IntraとXAVC Longの違い
オールイントラのXAVC Intraは、どのフレームも単独で復元できます。編集点を自由に打て、何度書き出しても画質が落ちにくい反面、ファイルは大きくなります。
XAVC Longは、複数の画像をまとめて前後の差分で記録するLong GOPです。同じ画質ならファイルはずっと小さく、カード1枚あたりの記録時間が伸びます。その代わり、編集ソフトの中では前後のフレームを参照しながら復元するため、処理が重くなります。撮影後に何をするかで選ぶのが基本で、仕上げの工程が多いならIntra、撮りっぱなしに近い取材ならLongと考えると判断しやすくなります。
よくある質問
XAVCとXAVC Sの違いは何ですか
どちらもソニーのH.264系の記録形式ですが、XAVCは業務用でMXFファイルに記録し、XAVC Sは民生・小型機向けでMP4ファイルに記録します。XAVC Sには、H.265で記録するXAVC HSという派生もあります。
XAVC IntraとProResはどちらを使うべきですか
カメラの中で記録するならXAVC Intra、編集の途中で書き出す中間ファイルならProResと分けるのが一般的です。同じ画質ならXAVC Intraのほうがファイルは小さく、ProResは編集ソフトでの扱いやすさで勝ります。
XAVCの素材はそのまま納品に使えますか
局やプラットフォームの指定によります。HDの番組納品ではXDCAM HD422など別の形式で書き出し直すことが多く、4Kでは納品先ごとにコーデック、クラス、ビットレートの指定を確かめる必要があります。
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