XAVC S.mp4
エックスエーブイシー エス
ソニーが2013年に発表した、民生機や小型のカメラ向けのXAVCです。H.264の映像をMP4ファイルに記録し、αシリーズのミラーレスやハンディカム、FXシリーズで4KやHDの動画を撮るときの標準の形式になっています。
- 開発
- ソニー(2013年発表)
- 映像圧縮
- H.264/MPEG-4 AVC(Long GOP)。XAVC S-Iはフレーム内圧縮
- ファイル形式
- MP4(.MP4)
- 解像度
- 3840×2160、1920×1080
- 色差・ビット深度
- 4:2:0 8bitが基本。α7S IIIなど一部の機種は4:2:2 10bit
- ビットレートの例
- 4Kで60〜200Mbps、XAVC S-Iの4Kで最大600Mbps(機種による)
- カード上の場所
- PRIVATE/M4ROOT/CLIP
- カードの目安
- 100Mbps以上はSDXCのU3・V30以上
ソニーのカメラで撮った .MP4 が編集ソフトで重い、あるいはパソコンでは再生できるのに書き出し先の設定で迷う。そういうときの素材は、たいていXAVC Sです。中身はH.264なので扱いやすい部類ですが、10bit 4:2:2で撮った素材だけは話が変わります。
XAVC Sが使われる場面
αシリーズのミラーレス、ハンディカム、FX3やFX30といった小型のシネマカメラで、動画の標準の記録形式になっています。YouTubeやSNS向けの動画、企業のPR映像、結婚式やイベントの記録、テレビ番組のサブカメラとしての撮影まで、使われる範囲は広いです。
映像の階調を残したい撮影では、S-Log3で撮って後から色を整える前提で、10bit 4:2:2のXAVC Sを選ぶことがよくあります。フレームごとに圧縮するXAVC S-Iは、ビットレートが4Kで600Mbps前後まで上がりますが、編集ソフトでの動きは軽くなるため、グレーディングを重くかける作品で選ばれます。
XAVC Sのファイルの開き方と取り込み
カードの中では、PRIVATE/M4ROOT/CLIP の中に C0001.MP4 のような名前で記録されます。同じ番号の C0001M01.XML には、撮影日時やタイムコード、カメラの設定などのメタデータが入っています。
再生だけなら、WindowsやmacOSの標準の再生ソフト、VLCで開けることがほとんどです。編集ソフトはPremiere Pro、DaVinci Resolve、Final Cut Pro、EDIUSが直接読み込めます。取り込みでは .MP4 だけでなく PRIVATE フォルダごとコピーしておくと、あとでメタデータを使いたくなったときに困りません。
XAVC S・XAVC S-I・XAVC HSの違い
名前が似ている3つは、圧縮の方式で分かれます。
- XAVC S は、H.264のLong GOP。ファイルは小さく、ほとんどの環境で再生できる
- XAVC S-I は、H.264のフレーム内圧縮。ファイルは大きいが、編集ソフトでのシークやコマ送りが軽い
- XAVC HS は、H.265のLong GOP。同じ画質ならさらに小さいが、再生の負荷が高い
入れ物はどれもMP4です。業務用のMXFに記録するXAVCとは別の系統と考えてください。
XAVC Sが重い・カクつくとき
4:2:0 8bitの素材は、最近のパソコンならCPUやGPUの支援でなめらかに再生できます。重くなりやすいのは4:2:2 10bitの素材で、H.264のこの組み合わせはハードウェアでのデコードに対応していない環境が多く、処理がソフトウェア任せになるためです。
対処としては、編集ソフトでプロキシを作るか、取り込みの段階でProResなどの編集向けの形式に変換する方法が一般的です。H.264とH.265の違いと書き出しでの選び方は、H.264とH.265(HEVC)の違い|書き出しで迷わない判断軸で詳しく扱っています。
よくある質問
XAVC SとMP4の違いは何ですか
MP4はファイルの入れ物の名前で、XAVC SはMP4にH.264の映像を記録するソニーの方式の名前です。XAVC Sのファイルは、拡張子もファイル形式もMP4です。
XAVC Sの4Kに必要なSDカードは何ですか
100Mbps以上の設定では、SDXCのUHS-Iスピードクラス3(U3)やビデオスピードクラスV30以上が必要になるのが一般的です。XAVC S-Iの高いビットレートでは、V90のSDカードやCFexpress Type Aカードを求める機種もあります。
XAVC Sの動画はスマホで再生できますか
4:2:0 8bitのXAVC Sなら、多くのスマートフォンで再生できます。4:2:2 10bitの素材は再生できないか、コマ落ちすることがあるため、共有用にはH.264の一般的な設定で書き出し直すのが確実です。
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