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ARRIRAW.ari.mxf.arx

アリロー

ARRIのシネマカメラALEXAシリーズが記録するRAW形式です。センサーの出力を非可逆な圧縮をかけずにLog符号化で記録するため画質の余裕が大きく、映画やハイエンドのCM、配信ドラマの撮影で使われます。

開発元
ARRI
拡張子
.ari(1フレームごとのファイル)、.mxf(MXFに格納したもの)、.arx(HDEの連番)
ビット深度
12bitのLog符号化(ALEXA 35は13bit)
圧縮
記録時は非圧縮。HDEで可逆圧縮でき、容量はおよそ6割になる
色の扱い
ALEXA 35はLogC4とARRI Wide Gamut 4、それより前のALEXAとAMIRAはLogC3とARRI Wide Gamut 3
記録する主なカメラ
ALEXA 35、ALEXA Mini LF、ALEXA LF、ALEXA Mini、AMIRA、ALEXA 265
扱える主なソフト
DaVinci Resolve、Baselight、Premiere Pro、Silverstack、ARRI Reference Tool

ARRIRAWで撮った素材は、1日の撮影で数TBになることも珍しくありません。現場でデータを受け取る担当になったとき、最初に把握したいのは容量と拡張子の種類です。ARRIRAWは画質を最優先にした非圧縮のRAWで、記録メディアからの吸い出し、バックアップ、編集用素材の作成までを専任のDITが組み立てる前提の形式です。

ARRIRAWが使われる場面

劇場映画、ハイエンドのCM、配信サービス向けのドラマなど、撮影後に大がかりなカラーグレーディングやVFXを予定している作品で選ばれます。ALEXA 35やALEXA Mini LFで撮る現場では、本番をARRIRAWで記録し、編集用にはそこから作ったProResやDNxHDのプロキシを使う分業が一般的です。

撮影現場では、DITがCodexの記録メディアからデータを吸い出し、複数のドライブへコピーして検証します。コピーが元と一致しているかを記録するために、チェックサムを並べたMHLファイルを添えて受け渡すことがよくあります。Silverstackのようなデータ管理ソフトは、この吸い出しと検証、デイリーの書き出しをまとめて行えます。

仕上げの段階では、ARRIRAWからOpenEXRの連番を書き出してVFXのスタジオへ渡したり、DaVinci ResolveやBaselightで元のRAWに戻ってグレーディングしたりします。

ARRIRAWの仕組みと容量

ARRIRAWは、センサーが出した色の並びをそのまま、12bitのLog符号化で1フレームずつ記録します。ALEXA 35では13bitです。非可逆な圧縮をかけないので、同じカメラのProRes 4444より容量はずっと大きく、ARRIの資料では2.8Kの16:9を24fpsで記録すると約1.34Gbpsになるとされています。

容量を抑える手段が、Codexが開発したHDE(High Density Encoding)です。画質を一切落とさない可逆圧縮で、ファイルはおよそ6割の大きさになります。ALEXA 35の素材は、無償のARRIRAW HDE TranscoderやCodex Device ManagerでHDEのMXFに変換できます。それ以前のALEXAやAMIRAの素材も、Codex Device Managerでの吸い出しのときにHDEへ変換できます。

色は、ALEXA 35がLogC4、それより前のALEXAやAMIRAがLogC3という別のLogカーブで記録されます。同じARRIの素材でも世代が混ざると、変換用のLUTを取り違えやすいので注意が必要です。

ARRIRAWの開き方と拡張子の違い

拡張子は3種類あります。.ari は1フレームが1ファイルの連番、.mxf は1クリップを1ファイルにまとめたもの、.arx はHDEで圧縮した連番です。いずれもDaVinci Resolve、Baselight、Premiere Proなどで読み込めます。

中身を確かめるだけなら、ARRIが無償で配布しているARRI Reference Toolが確実です。メーカー自身の処理で画を表示できるので、編集ソフトの表示と見比べる基準にもなります。

ARRIRAWが開けない・読み込めないとき

古い版の編集ソフトでは、ALEXA 35の13bit素材やHDEのMXFを読めないことがあります。まずは編集ソフトを最新版にしてから読み込み直してください。連番の .ari や .arx をフォルダから一部だけ抜き出すと、クリップとして認識されなくなることもあります。

よくある質問

ARRIRAWとProResはどちらで撮るべきですか

グレーディングやVFXに手間をかける作品ならARRIRAW、撮影量が多くデータ管理の手間や保存容量を抑えたいならProResが選ばれます。テレビ番組やドキュメンタリーでは、ALEXAを使ってもProResで撮ることがよくあります。

ARRIRAWのファイルは1時間でどれくらいの容量になりますか

解像度とフレームレートで大きく変わります。ARRIの資料にある2.8K 16:9、24fpsの約1.34Gbpsで計算すると、1時間でおよそ600GBです。HDEをかければその6割程度になります。

ARRIRAWはPremiere Proで編集できますか

読み込み自体はできます。ただし非圧縮のRAWは再生の負荷が高いため、編集はプロキシで行い、仕上げのときだけARRIRAWに戻す運用が一般的です。

似ている形式との違い

名前主に使う場面ARRIRAWとの違い
ProRes 4444ALEXAのもう1つの記録形式同じALEXAで選べる圧縮形式。容量は小さいが、ISOやホワイトバランスを後から変える余地はRAWより狭い
REDCODE RAWREDのシネマカメラ記録時にウェーブレットで非可逆圧縮し、容量を大きく減らすRAW
Blackmagic RAWBlackmagicのシネマカメラカメラ内で処理の一部を済ませて圧縮するRAWで、容量と処理の軽さを優先している

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