DV.dv.dif.avi.mov
ディーブイ
1995年に登場した、標準画質のデジタル映像をテープに記録する規格と、その圧縮方式です。約25Mbpsのフレーム内圧縮で、MiniDVテープの家庭用ビデオカメラから業務用のDVCAM・DVCPROまで広く使われました。
- 登場
- 1995年(ソニーやパナソニックなど家電メーカーの共同規格)
- 規格
- IEC 61834(民生用DV)、SMPTE 314M(業務用のDV系25/50Mbps)
- 映像
- 720×480(NTSC)、720×576(PAL)
- 色差
- NTSCは4:1:1、PALは4:2:0(DVCPROはどちらも4:1:1)
- ビットレート
- 約25Mbps(DCTによるフレーム内圧縮)
- 音声
- 16bit/48kHz 2ch、または12bit/32kHz 4ch
- ファイル形式
- .dv(DV-DIF)、AVI(Type 1・Type 2)、MOV
- 転送
- IEEE 1394(FireWire、i.LINK)
押し入れから出てきたMiniDVのテープを、パソコンに取り込んで残したい。DV形式を調べる理由でいちばん多いのはこれです。DVのテープの中身はすでにデジタルなので、正しくつなげば画質を落とさずにそのままファイルにできます。難しいのは、そのための機材がいまのパソコンから消えつつあることです。
DVが使われていた場面・いま出会う場面
DVは1995年に登場し、2000年代の半ばにかけて、家庭用ビデオカメラの標準の形式でした。MiniDVのテープに、運動会や旅行を撮った経験のある人も多いはずです。
業務用でも、ソニーのDVCAMとパナソニックのDVCPROが、同じDVの圧縮を土台にした形式として報道やドキュメンタリー、企業映像で使われました。DVCAMは記録するトラックの幅を広げてテープの信頼性を上げ、DVCPROはさらに幅を広げたうえで、NTSCでもPALでも4:1:1の色の間引き方にそろえています。
いまDVに出会うのは、家庭のテープのデジタル化と、放送局や企業が持つ標準画質の素材を映像アーカイブに移す作業の2つがほとんどです。
DVテープをパソコンに取り込む方法
必要なのは、テープを再生できるDVのビデオカメラかデッキと、IEEE 1394(FireWire、i.LINK)の端子を持つパソコンです。DVの端子からIEEE 1394のケーブルでつなぎ、取り込みソフトで読み込むと、テープのデータがそのまま .dv やAVI、MOVのファイルになります。再圧縮は起きません。
問題は、最近のパソコンにはIEEE 1394の端子がほとんど無いことです。Macでは、Thunderboltの変換アダプターを重ねてつなぐ方法が使われてきましたが、OSやアダプターの組み合わせで動かないことがあります。IEEE 1394を持つ古いパソコンを1台残しておく、またはテープのデジタル化を請け負う業者に頼むのが確実です。
ビデオカメラ側の再生ヘッドや、テープのカビや伸びも失敗の原因になります。長く保管したテープは、一度早送りと巻き戻しを通してから再生すると、画の乱れが減ることがあります。
DVファイルを変換するときの注意
DVの映像は、動画配信の一般的な形式とはいくつかの点で違います。変換で気を付けたいのは次の点です。
- インターレースで記録されているので、Webで見せるなら変換時にインターレースを解除する
- 画素が正方形ではなく、720×480を4:3や16:9に引き伸ばして表示する。16:9で撮った映像はスクイーズされて記録されているので、出力の縦横比を確かめる
- NTSCのDVは29.97fpsで、タイムコードがドロップフレームになっていることが多い
29.97fpsとドロップフレームの関係は、29.97fpsとドロップフレーム|タイムコードがズレる理由で詳しく扱っています。保存用には元のDVファイルを残し、視聴用に別途H.264のMP4を作るのが安全です。
よくある質問
DVとMiniDVの違いは何ですか
DVは記録の規格と圧縮方式の名前で、MiniDVはその規格で使う小型のテープの名前です。MiniDVのテープにはDVのほか、ハイビジョンのHDVで記録されたものもあります。
MiniDVテープの中身をMP4にするにはどうすればいいですか
IEEE 1394でパソコンに取り込んでDVのファイルにしてから、変換ソフトでH.264のMP4に書き出します。取り込み自体は画質を落とさないので、元のDVファイルも残しておくと、後で別の形式に変換し直せます。
DV形式の画質はどのくらいですか
標準画質の720×480で、当時の家庭用アナログビデオより鮮明です。ただし画素数はフルHDの6分の1程度なので、大きな画面では粗く見えます。
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