現場用語の用語一覧
放送局の納品仕様書や編集の現場で出てくる、拡張子・コーデック・字幕形式・規格・現場用語をまとめています。拡張子をそのまま入れても探せます。
あ
- インサート現場用語番組や映像の流れの中に差し込む別の映像のことです。インタビューの途中で現場の様子を見せるカットや、生放送中に流すVTRを指します。編集ソフトでは、既存のクリップを後ろへずらして素材を挿入する操作の名前でもあります。
- 映像アーカイブ現場用語放送済みの番組や取材映像を、後から探して再利用できる形で長く保存しておくこと、またその保存の仕組みや施設のことです。保存媒体の世代交代と、探すための情報付けが大きな課題になります。
- 映像メタデータ現場用語映像ファイルに付いて回る「このファイルは何か」を説明する情報です。コーデックやタイムコードのような技術的な情報と、タイトル・撮影日・出演者・内容のような記述的な情報に分かれ、検索や納品、アーカイブの土台になります。
- エンコード現場用語映像や音声を、H.264やProResなどのコーデックの方式に従って圧縮したデータに変換することです。動画の書き出しやライブ配信の送り出しで必ず通る工程で、設定次第で画質・ファイルサイズ・処理時間が大きく変わります。
- 押し・巻き現場用語番組の進行や撮影の予定に対して、時間が遅れていることを「押し」、早く進めること、または早く進んでいることを「巻き」と呼ぶ現場用語です。生放送や収録で、残り時間を調整するときに使われます。
- 帯番組現場用語月曜から金曜のように、複数の曜日の同じ時間に続けて放送する番組のことです。番組表で曜日を横に並べたとき、同じ時間に帯のように続いて見えることからこう呼ばれます。朝や昼の情報番組、夕方のニュースが代表例です。
- オフライン編集現場用語撮影素材を軽いプロキシなどで扱い、カットの取捨選択と並び順、尺を決めていく編集の前半工程です。仮編や粗編とも呼ばれ、ここで固めた構成を編集データとして書き出し、後のオンライン編集で本線の素材に差し替えて仕上げます。
- オンライン編集現場用語オフライン編集で決めた構成を本線の高画質素材で組み直し、色の調整、テロップ入れ、画質の規格合わせまで行って納品できる映像に仕上げる編集の後半工程です。本編集や本編とも呼ばれ、ポスプロの編集室で行われることが多い作業です。
か
- 解説放送現場用語画面に映る人物の動きや場面の様子、字幕やテロップの内容をナレーションで補い、目の不自由な視聴者にも番組の内容が伝わるようにした放送です。多くは副音声で提供され、総務省の指針で普及目標が定められています。
- 改編期現場用語テレビ局が番組表を大きく組み替える時期のことです。主に4月と10月で、新番組の開始やレギュラー番組の終了、放送枠の移動が一度に起き、その切り替えの間を埋めるように特番が集中します。
- カラーグレーディング現場用語映像の色、明るさ、コントラストを調整して、作品全体の雰囲気や見た目(ルック)を作り込む工程です。映画、ドラマ、CM、ミュージックビデオで行われ、専門の技術者であるカラリストがDaVinci Resolveなどを使って仕上げます。
- カラコレ現場用語撮影した映像の明るさ、色味、コントラストを補正し、カットごとのばらつきをそろえる作業のことです。カラーコレクションの略で、ホワイトバランスや露出のずれを直し、放送の規格に収まる映像にする技術的な調整を主に指します。
- 完パケ現場用語映像編集、MA、テロップ入れまで終わり、そのまま放送・公開できる状態に仕上げた完成品のことです。「完全パッケージ」の略で、テレビ番組やCMの納品物を指す言葉として制作会社と放送局の間で使われます。
- カンペ現場用語テレビの収録や生放送で、スタッフが出演者に向けて指示や台詞、残り時間などを書いて見せる紙やボードのことです。カンニングペーパーの略で、ADやフロアディレクターがカメラの横でスケッチブックを掲げる形が一般的です。
- キー局現場用語テレビの系列(ネットワーク)の中心となり、全国に流す番組の多くを制作して系列の地方局に送る放送局のことです。民放では東京の日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビの5社を指し、在京キー局とも呼ばれます。
- キューシート現場用語番組や映像の中で「何が、いつ、どれだけの長さで」出るかを時間順に並べた一覧表です。番組の進行表を指す場合と、使用した音楽の曲名や秒数をまとめて権利処理に使う音楽キューシートを指す場合があります。
- 緊急警報放送現場用語大津波警報・津波警報や、自治体の長からの要請があったときに、特別な緊急警報信号を前に置いて行う放送です。対応した受信機は、待機中でもこの信号を受けると自動で電源が入ります。日本では1985年に始まり、放送法施行規則で使える場面が限られています。
- 緊急地震速報現場用語気象庁が地震のP波を検知して各地の揺れを予測し、強い揺れの前に知らせる情報です。テレビでは文字スーパーとチャイム音で伝えられ、気象業務法により気象庁以外は地震動の警報を出せません。
- クラウドマスター現場用語放送局のマスター(主調整室)が担ってきた送出の機能を、専用機材の代わりにクラウドや汎用サーバー上のソフトウェアで動かす構成です。チャンネルの増減が設備の追加を伴わない一方、リアルタイム性と回線の確保が設計の焦点になります。
- 現用系・予備系現場用語放送設備を二重以上に用意し、ふだん放送に出している側を現用系、故障のときに代わる側を予備系と呼ぶ構成です。切り替えの速さで、ホットスタンバイやコールドスタンバイ、N+1などの組み方が分かれます。
さ
- サブ(副調整室)現場用語テレビスタジオに隣接し、複数のカメラの映像、音声、テロップ、VTRを切り替えて1本の番組に組み立てる部屋です。ディレクターや技術スタッフが並び、生放送や収録の指揮はここから出されます。
- 視聴率現場用語テレビを持っている世帯や人のうち、ある番組やCMをどれくらいの割合が見ていたかを示す数字です。国内ではビデオリサーチが調査対象の世帯に測定機器を置いて集計しており、世帯視聴率と個人視聴率、録画視聴を含む指標などがあります。
- 字幕放送現場用語番組の音声を文字にした字幕を映像とは別のデータで送り、視聴者がリモコンの字幕ボタンで表示と非表示を切り替えられるようにした放送です。聴覚障害者向けのサービスとして総務省の指針で普及目標が定められています。
- 尺現場用語映像や音声の長さ(時間)を指す、映像制作と放送の現場用語です。フィルムの長さで上映時間を数えていた名残で、「尺が足りない」「尺を詰める」「15秒尺」のように、番組やCM、1カットの長さを言うときに使います。
- 収録現場用語番組の映像と音声を、放送より前に撮っておくことです。スタジオでの撮影を指すことが多く、収録した素材は編集やMA、テロップ入れを経て完パケに仕上げてから放送されます。生放送と対になる言葉です。
- 情報通信審議会現場用語総務大臣の諮問を受けて、情報の電磁的流通と電波の利用に関する政策の重要事項を調査審議する審議会です。放送方式の技術的条件は、ここでの審議と答申を経て省令・告示の改正につながります。
- 白完現場用語映像の編集と色の調整は終わっているものの、テロップや字幕がまだ乗っていない完成映像のことです。「白完パケ」の略で、文字を後から差し替えたい再編集、海外販売、二次利用の元素材として納品や保管の対象になります。
- スーパー現場用語映像の上に文字や図形を重ねて表示すること、または重ねた文字そのものを指す現場用語です。英語のsuperimposeを縮めた言い方で、テレビではテロップとほぼ同じ意味で使われ、映画では翻訳字幕を「字幕スーパー」と呼びます。
- ステブレ現場用語テレビの番組と番組の間にある短い時間のことで、ステーションブレイクの略です。この時間にはスポットCMや番宣、局のロゴの映像などが流れ、系列の地方局が自社のCMを差し込む枠にもなっています。
- スポットCM現場用語特定の番組を提供するのではなく、テレビ局が決めた時間帯の空いている枠に流すCMのことです。15秒のものが中心で、流す期間や地域、視聴率の合計の目標を決めて出稿します。番組と番組の間のステブレなどで流れます。
- 全録現場用語複数のチャンネルの放送を、予約をせずに一定の期間まるごと録画し続けることです。家庭用のレコーダーの機能として知られるほか、放送局や制作会社では放送内容の確認や番組の保存、他局の番組のチェックに全録の設備が使われています。
- 送出現場用語番組やCM、番宣などの素材を、放送スケジュールどおりの時刻に切り替えながら送信所へ送り出すことです。放送局ではマスター(主調整室)が担い、送出サーバーと自動番組制御装置が秒単位で動かしています。
- 送出監視現場用語放送に出ている映像と音声が正常かどうかを常時見張り、異常を検知して知らせる運用のことです。黒画面、フリーズ、無音、無変調、ラウドネスの逸脱を機械が判定し、人が運行表と照らして最終確認します。
た
- タイムCM現場用語特定の番組のスポンサーとして、その番組の中の枠で流すテレビCMのことです。多くは番組を「提供」する形で、番組の始まりや終わりに社名が提供クレジットとして表示されます。30秒が基本の単位です。
- 中継局現場用語親局の電波が届かない地域へ同じ放送を届けるために置かれる送信設備です。山の陰や谷間、離島などを埋める役割を持ち、1つの親局の下に多数の中継局がぶら下がる構成になっています。
- 提供クレジット現場用語テレビ番組の始まりや終わりに、その番組のスポンサー企業の名前やロゴを画面に出し、読み上げて示すことです。番組を提供するタイムCMの広告主に対して表示され、「この番組は、ご覧のスポンサーの提供でお送りします」という形がよく知られています。
- データ放送現場用語テレビの映像や音声とは別に、ニュースや天気予報、番組に連動した情報を文字や画像で届けるデジタル放送のサービスです。リモコンのdボタンで呼び出し、日本の地上・BS・110度CSのデジタル放送ではBMLという言語で作られた画面が表示されます。
- テロップ現場用語テレビ番組や動画の画面に重ねて表示する文字や図形のことです。出演者の名前、発言の強調、場所や日時の表示などに使い、編集の段階で映像に合成されるため、視聴者が表示を消すことはできません。
- 同時配信現場用語テレビで放送している番組を、同じ時刻にインターネットでも配信することです。サイマル配信とも呼ばれ、国内では民放がTVerで、NHKがNHK ONEで行っています。権利の都合で配信できない番組や場面は、別の画面に差し替えます。
- 特番現場用語レギュラー番組とは別に、単発で放送する特別番組のことです。改編期や年末年始の長時間番組、選挙や災害の報道特番、スポーツ中継などがあり、放送する枠はレギュラー番組を休止したり短縮したりして空けます。
- トランスコード現場用語圧縮された映像や音声をいったん復号し、別のコーデックや設定で圧縮し直す変換処理のことです。編集しやすい形式への変換、納品形式への書き出し、配信用の複数画質の作成など、映像のファイルを扱う工程のあちこちで行われます。
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- 生放送現場用語スタジオや中継先で撮っている映像と音声を、編集せずにその時刻のまま放送することです。ニュースや情報番組、スポーツ中継、選挙特番などで使われ、進行はサブ(副調整室)から秒単位で指揮されます。
- ネット局現場用語キー局と系列(ネットワーク)を組み、キー局などが制作した番組を受けて放送する各地のテレビ局のことです。系列局や地方局とも呼ばれ、全国ネットの番組を流しながら、ローカル番組やニュース、地域のCMを自社で差し込みます。
- 納品仕様書現場用語映像を納める相手が、ファイル形式、映像と音声の設定、素材の構成、タイムコード、ラベルの書き方などを指定した文書です。放送局では搬入基準、配信事業者ではデリバリースペックと呼ばれることもあり、これに合わない素材は受け付けてもらえません。
- ノンモン現場用語CM素材の頭と尻に置く無音の区間のことです。ノンモジュレーション(無変調)を縮めた現場の言い方で、放送で前後の素材とつながるときに音が食い込まないよう、本編の前後をあらかじめ無音にしておきます。
- ノンリニア編集現場用語映像や音声をファイルとしてパソコンに取り込み、タイムライン上で自由な順番に並べ替えて編集する方式のことです。英語のNon-Linear Editingを略してNLEとも呼び、テープを頭から順に記録していくリニア編集と対になる言葉です。
は
- ハコ割り現場用語台詞やナレーションを、字幕として一度に表示する単位(ハコ、1枚)ごとに区切る作業のことです。1枚に入る文字数と表示時間の上限、話者の交代、カットの変わり目を見ながら、どこで切って何枚に分けるかを決めます。
- 番宣現場用語テレビ局が自局の番組を宣伝することです。番組の予告映像を放送の合間に流す番宣スポットと、出演者が自局の別の番組に出て告知する番宣出演が代表的で、新番組が始まる改編期や特番の前に集中します。
- ピー音現場用語放送できない言葉や個人を特定できる情報を隠すため、その部分の音声に重ねたり差し替えたりする「ピー」という電子音のことです。自主規制音とも呼ばれ、高さが一定の電子音が使われます。主にMAの工程で入れます。
- ファイルベース現場用語映像と音声をビデオテープではなくファイルとして記録し、編集・納品・送出・保管まで受け渡していく運用のことです。放送局では、HDCAMなどのテープで素材を運ぶ運用から、MXFファイルを中心とした運用へ移ってきました。
- フリップ現場用語テレビ番組で、出演者が手に持ってカメラに見せる、図や文字を書いたボードのことです。ニュースや情報番組の解説図、クイズ番組の回答、ランキングの発表などに使われ、シールで隠した部分をはがして見せる「めくり」の演出もよく使われます。
- プロキシ現場用語編集を軽くするために、元の高画質な素材から作る低解像度・低ビットレートの代わりのファイルのことです。編集中はプロキシを使い、書き出しのときに元の素材へ切り替えることで、4Kや8Kの素材でも普通のパソコンで編集できます。
- プロフェッショナルディスク現場用語ソニーの業務用映像システムXDCAMで使う、カートリッジに入った光ディスクです。青紫色レーザーで記録し、カムコーダーでの収録からデッキでの編集、局への納品や保管まで同じディスクで扱えます。
- 編成現場用語テレビ局で、どの時間にどの番組を放送するかを決めること、またそれを担う部署のことです。番組表の枠を組み、新番組の採用や終了、特番の差し込み、放送時刻の変更を判断します。
- ポスプロ現場用語撮影が終わったあとに行う、編集、色の調整、合成、MA、テロップ入れ、納品データの作成までの工程をまとめた呼び方です。ポストプロダクションの略で、これらの作業を請け負う会社や施設を指して「ポスプロ」と呼ぶこともあります。
ま
- マスター(主調整室)現場用語放送局の中で、自局のスタジオ、ネット回線、中継、送出サーバーから来るすべての番組とCMを最後に切り替え、送信所へ送り出す部屋と設備のことです。放送が止まらないように24時間体制で運用されます。
- 見逃し配信現場用語放送が終わった番組を、一定の期間インターネットで見られるようにする配信のことです。国内では民放の番組がTVerや各局のサービスで、NHKの番組がNHK ONEで配信されます。TVerでは次の回の放送の直前までが基本の配信期間です。
- モザイク処理現場用語映像の一部を粗いブロック状の模様やぼかしに置き換えて、見えなくする処理のことです。テレビでは一般の人の顔、車のナンバー、住所の分かる表札などを隠すために使われ、編集の段階で被写体の動きを追いかけながらかけます。
- 文字スーパー現場用語番組の内容と関係なく、放送波に乗せて視聴者の画面に文字を出す仕組みです。緊急地震速報や気象警報、選挙速報、時刻表示がこれで表示され、ARIB STD-B24では字幕と同じ符号化・伝送の方式で扱われます。
ら
わ
- ワイプ現場用語テレビ画面の隅に小さな窓を開けて、スタジオの出演者の表情など別の映像を重ねる演出のことです。もともとは、図形の境目が画面を横切って次の映像に切り替わる、スイッチャーの切り替え効果の名前でした。
- 話速変換現場用語声の高さや音質を変えずに、話す速さだけを変える技術のことです。テレビやラジオの音声をゆっくり聞こえるようにする受信機の機能として使われ、早口で聞き取りにくいという声に応えるためのものです。
- ワンセグ現場用語日本の地上デジタル放送で、1つのチャンネルを13に分けたうちの中央の1セグメントを使って送る、携帯電話やカーナビなど移動体向けの放送です。画質は小さい画面向けですが、弱い電波でも受かりやすく、2006年4月に始まりました。