データ放送
データホウソウ
テレビの映像や音声とは別に、ニュースや天気予報、番組に連動した情報を文字や画像で届けるデジタル放送のサービスです。リモコンのdボタンで呼び出し、日本の地上・BS・110度CSのデジタル放送ではBMLという言語で作られた画面が表示されます。
- 呼び出し方
- リモコンのdボタン。操作は十字キー、決定、4色ボタン、数字ボタン
- 記述言語
- BML(ARIB STD-B24)
- 運用規定
- ARIB TR-B14(地上デジタル)、ARIB TR-B15(BS・広帯域CS)
- 伝送
- データカルーセルでTSに多重して繰り返し送る
- 主な種類
- 番組と関係なく見られる情報、番組連動の画面、データ放送だけのサービス
- 開始
- 2000年12月のBSデジタル放送から本格的に始まり、2003年の地上デジタル放送でも実施
- 新4K8K衛星放送
- HTML5を土台にした方式(ARIB STD-B62)
dボタンを押すと出てくる天気予報やニュースの画面が、データ放送です。インターネットにつないでいなくても表示されるのは、映像や音声と同じ電波の中に、画面の文書や画像が一緒に入って届いているからです。
データ放送の現場での使われ方
放送局のデータ放送は、大きく次の3つの形で運用されています。
- 番組と関係なくいつでも見られるニュース、天気予報、交通情報、番組のお知らせ
- クイズ番組の視聴者参加、スポーツ中継の試合経過、料理番組のレシピのような番組連動の画面
- BSのヘルプチャンネルのような、映像を持たずデータ放送だけを流すサービス
番組表で番組名に「デ」の記号が付いているのは、番組連動のデータ放送がある番組です。天気予報を住んでいる地域で出すために、テレビの初期設定で入れた郵便番号や地域の情報が使われます。インターネットにつないだテレビなら、投票やアンケートの結果を放送局へ送る双方向の機能も使えます。
作る側では、局のデータ放送の担当や制作会社がBMLで画面を作り、ニュースや天気のデータを自動で流し込む仕組みを整えて、送出の設備から番組に合わせて切り替えます。災害時には、地震や津波、避難に関する情報をデータ放送の画面に出す運用も行われます。
データ放送が届く仕組み
データ放送の画面を形づくる文書、画像、スクリプトは、データカルーセルという方式でTSに多重され、同じ内容が何度も繰り返し送られます。受信機はチャンネルを合わせたあと、必要なファイルが一周分そろったところで画面を出します。チャンネルを変えた直後にデータ放送がすぐ出ないのは、この待ち時間があるためです。
画面の書き方はARIB STD-B24で、放送の種類ごとの細かい運用はARIB TR-B14(地上デジタル)とTR-B15(BS・広帯域CS)で決まっています。放送局は、試合経過のように途中で変わる情報を「イベント」として送り、受信機側の画面を書き換えます。
ワンセグにも専用のデータ放送がありましたが、2025年から系列ごとに情報の提供を終える局が相次いでいます。新4K8K衛星放送のデータ放送はBMLではなく、HTML5を土台にした方式で作られています。
データ放送で間違えやすい点・トラブル
データ放送まわりでよく起きる行き違いは、次の通りです。
- 録画した番組を再生すると、データ放送が出ない、あるいは放送当時と違う内容が出る。録画機の仕様や、通信を使う部分がすでに終わっていることが原因になる
- 郵便番号の設定が引っ越し前のままで、別の地域の天気が出る
- 番組連動の画面は、別の時間に遅れて放送する局では実施されないことが多い
- BMLは受信機ごとに振る舞いの差があり、制作側は複数のメーカーの実機で表示を確かめる必要がある
画面の制作や検証では、テレビ内蔵のBMLブラウザと同じ役割をパソコン上で果たすweb-bmlのようなソフトも使われます。
よくある質問
データ放送を見るとお金や通信量はかかりますか
データ放送そのものは電波で届くので、見るだけなら料金も通信量もかかりません。投票やプレゼントの応募のように、テレビから放送局へ情報を送る機能を使うときだけ、インターネット回線を使います。
データ放送が表示されないのはなぜですか
チャンネルを変えた直後は、データの受信が終わるまで数秒かかることがあります。しばらく待っても出ない場合は、その局やその時間にデータ放送が実施されていないか、受信状態が悪いことが考えられます。
データ放送とハイブリッドキャストの違いは何ですか
データ放送は画面の部品まで電波で届き、アンテナだけで表示できます。ハイブリッドキャストは画面をインターネットから取りに行くHTML5のサービスで、ネットにつないだ対応テレビで動きます。
似ている用語との違い
| 名前 | 主に使う場面 | データ放送との違い |
|---|---|---|
| ハイブリッドキャスト | 放送と通信の連携 | 画面をインターネットから取りに行くHTML5のサービス。データ放送はアンテナだけで届く |
| 字幕放送 | 番組の音声を文字で見せる | 番組の映像に重ねて出る字幕のサービス。データ放送は画面の一部や全体を使って別の情報を出す |
| EPG | 電子番組表 | 番組表の情報はEITという表で送られ、受信機が自分で組み立てる。データ放送の画面とは別の仕組み |
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