ACAS
Advanced CAS(新CAS) / エーキャス
2018年12月に始まった新4K8K衛星放送に合わせて導入された、新しい限定受信システム(CAS)の方式です。カードではなく受信機に組み込まれたACASチップで動き、4K・8Kの有料放送の視聴制限やコピー制御を担います。従来のB-CASの機能も含んでいます。
- 管理する団体
- 一般社団法人新CAS協議会(略称ACAS、2015年10月1日設立)
- 設立した事業者
- NHK、スカパーJSAT、スター・チャンネル、WOWOW
- 形態
- 受信機に部品として組み込むACASチップ(LSI)
- 対応する放送
- 新4K8K衛星放送、ケーブルテレビの多チャンネル放送。B-CASの機能で地上・BS・110度CSのデジタル放送にも対応
- ACAS番号
- 0100から始まる20桁。受信機ごとに割り振られ、チップに書き込まれている
- チップの市場供給
- 2018年9月から
- 個人情報
- チップには記録されない
4Kテレビの設定画面に出てくる「ACAS番号」や、有料放送の申し込みで聞かれる20桁の番号。これは受信機に組み込まれたACASチップの番号です。B-CASカードのように抜き差しするものはなく、4Kの放送を見る受信機には最初からこのチップが入っています。
ACASの現場での使われ方
ACASは、BS・110度CSの新4K8K衛星放送を受信するテレビ、レコーダー、セットトップボックスに搭載されています。4K・8Kの有料放送を契約した人の受信機だけがスクランブルを解けるようにする限定受信と、無料放送を含む番組のコピー制御の両方に使われます。ケーブルテレビの多チャンネル放送でも使われています。
有料放送の視聴契約では、B-CASカードの番号の代わりにACAS番号を放送局に伝えます。受信機を廃棄したり譲ったりするときに、契約中の放送があれば先に解約や変更を済ませておく必要があるのはこのためです。
受信機メーカーの側では、ACASチップを採用するために新CAS協議会への登録が必要で、登録しているメーカーは国内外を合わせて30社余りとされています。
ACASの仕組み
ACASチップには、4K・8K向けの新しいCASの方式と、従来のB-CASの方式の両方が入っています。そのため、ACASチップを載せた受信機は、4K・8K放送に加えて、地上・BS・110度CSの2Kのデジタル放送もカードなしで受信できます。
カードをやめてチップにした理由について、新CAS協議会は、B-CASでカードの不正改ざん事件が起きたことを挙げ、セキュリティを強めるために受信機へ直接組み込む形にしたと説明しています。方式の維持管理と、放送事業者などが使う鍵の情報の発行・管理は、新CAS協議会が担います。
新CAS協議会は2015年10月、NHK、スカパーJSAT、スター・チャンネル、WOWOWの4社で設立されました。その後、2017年4月に日本ケーブルテレビ連盟、2018年4月に4K・8K放送を始めた無料の衛星放送局、2018年12月にIP再放送の事業者が加わり、2020年10月からは地上波と2Kの無料衛星放送局も加わっています。
ACASで間違えやすい点・トラブル
よくある行き違いは次の通りです。
- ACAS番号はB-CASカードのように本体の外から見えない。受信機のメニューで画面に表示して確かめる
- 中古の受信機で暗証番号が分からない場合、ACASの側では初期化できない。受信機のメーカーに相談する
- 4Kの放送を見るには、4Kの画面を持つテレビであるだけでは足りず、ACASを載せた4Kチューナーが要る
- B-CASカードしか挿さっていない機器では、4K・8K放送は見られない
多重化の方式が従来のTSではなくMMT・TLVであることも含め、4K・8K放送は受信側の仕組みが2K放送とは別物です。
よくある質問
ACAS番号はどこで確認できますか
テレビやレコーダーの設定メニューで画面に表示できます。操作の方法はメーカーごとに違い、有料放送のデータ放送から確かめられる場合もあります。
B-CASカードとACASは何が違いますか
有料放送の視聴制限とコピー制御に使う点は同じです。B-CASは視聴者が挿すICカードで4K・8Kには対応せず、ACASは受信機に組み込まれたチップで、4K・8Kと2Kの両方に対応します。
ACASチップに個人情報は記録されますか
新CAS協議会によると、ACASチップにテレビの所有者や受信契約者の個人情報は記録されません。受信機を手放すときに気をつけるのは、契約中の有料放送の解約や変更です。
似ている用語との違い
関連する用語
最終更新