8K
ハチケー
横7680×縦4320画素の映像規格です。フルHDの16倍、4K(UHD)の4倍の画素数を持ち、日本では2018年12月からNHKがBS8Kで衛星放送を続けています。
- 画素数
- 7680×4320(約3,300万画素)
- 映像規格
- ITU-R BT.2020
- 日本の放送
- NHK BS8K(2018年12月1日開始。BSの左旋円偏波で送信)
- BS8Kの符号化
- 映像はHEVC、音声はMPEG-4 AAC。伝送容量は約100Mbps
- BS8Kの音声
- 22.2マルチチャンネル音響で制作される番組が多い
- BS8KのHDR方式
- HLG
- SDIでの伝送
- 12G-SDI 4本(クアッドリンク)
8Kの映像を扱う機会は、4Kと比べるとまだ限られています。家庭で8K放送を受信している人は多くありませんが、制作の現場では、8Kで撮って4KやHDの画を切り出す使い方があり、放送以外の用途も含めて出番は続いています。
8K放送が使われる場面
日本で8Kを放送しているのは、2018年12月1日に始まったNHKのBS8Kです。2023年12月にNHKの衛星波が再編されたときも、BS8Kは継続するとされました。美術館の所蔵品や自然の風景、スポーツ中継、音楽ライブのように、細部と臨場感を見せる番組が中心です。
BS8Kの映像はHEVCで符号化され、MMT・TLVの方式で多重化されて、約100Mbpsの伝送容量で送られます。音声には、上層・中層・下層にスピーカーを配置する22.2マルチチャンネル音響が使われ、MPEG-4 AACで圧縮されます。HDRの番組はHLGで制作されています。
放送以外では、パブリックビューイングの大型スクリーン、展示施設の映像、文化財のデジタル記録などで8Kが使われます。
8Kで撮影・制作するとき
放送用にはソニーのUHC-8300のような8Kシステムカメラがあり、ドラマや映画ではREDのV-RAPTOR 8Kのようなシネマカメラが使われます。キヤノン EOS R5のように、ミラーレスカメラでも8K動画を記録できる機種が出ています。
8Kで撮る理由として多いのが、仕上げを4KやHDにする前提での撮影です。1台のカメラから寄りと引きの両方を切り出したり、手ぶれ補正やリフレームで画を動かしたりしても、4Kの解像度が残ります。
一方で、データ量は4Kの4倍、フルHDの16倍です。編集ではプロキシを作って作業するのが前提になり、8Kの画を等倍で確認できるモニターも限られるため、4Kに縮小して確認しながら、要所だけ拡大して見る進め方になります。SDIで送るときは12G-SDIを4本束ねる必要があり、機器の数が増える点も4Kとの違いです。
8Kと4K、フルHDの違い
画素数を比べると次の通りです。
名称 | 画素数 | フルHDとの比 |
|---|---|---|
フルHD | 1920×1080 | 1倍 |
4K(UHD) | 3840×2160 | 4倍 |
8K | 7680×4320 | 16倍 |
画素数の差がそのまま見た目の差になるわけではありません。家庭のテレビの大きさと視聴距離では、4Kと8Kの差を感じにくいことが多く、8Kの効果は大画面を近い距離で見るときに表れます。色域やHDRの規格は4Kと同じBT.2020系で共通です。
よくある質問
8K放送を見るには何が必要ですか
BS8Kのチューナーを内蔵した8Kテレビか、8Kチューナーと8Kテレビの組み合わせが必要です。BS8Kは左旋円偏波で送られているため、アンテナや分配器、ブースターも左旋に対応したものにそろえます。
民放で8K放送はありますか
日本の衛星放送で8Kのチャンネルを持っているのはNHKのBS8Kだけで、民放の8K放送はありません。
8Kで撮影するメリットは何ですか
4KやHDで仕上げるときに、画を切り出したり拡大したりしても解像度が足りることです。一方で記録メディアやストレージ、編集用のパソコンの負担は大きくなります。
似ている形式との違い
| 名前 | 主に使う場面 | 8Kとの違い |
|---|---|---|
| 4K / UHD | 4K放送・配信 | 3840×2160。8Kはこの縦横2倍ずつで、画素数は4倍 |
| 1080i / 1080p | 地上波・BSのHD放送 | 1920×1080。8Kの画素数はこの16倍 |
| BT.2020 | 4K・8Kの映像パラメータ | 8Kの画素数や色域、フレームレートを定めた勧告。8Kは画素数の呼び名 |
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