セーフエリア
Safe area / セーフエリア
画面の端が切れて表示されても大事な要素が欠けないよう、映像の内側に設ける範囲の目安です。動きや人物を収めるアクションセーフと、文字を収めるタイトルセーフの2段階があります。
- 種類
- アクションセーフ(主要な被写体)、タイトルセーフ(文字・グラフィック)
- HDの規格値
- SMPTE ST 2046-1でアクションセーフ93%、タイトルセーフ90%
- 欧州の規格値
- EBU R 95で各辺からアクションセーフ3.5%、グラフィックセーフ5%
- 4:3時代の慣習
- アクションセーフ90%、タイトルセーフ80%
- 編集ソフトでの表示
- Premiere ProやDaVinci Resolveのセーフガイド
編集ソフトのプレビューに表示される2重の枠が何を意味するのか、テロップをどこまで端に寄せてよいのか。その答えがセーフエリアです。内側の枠がタイトルセーフで、文字はここに収め、外側の枠がアクションセーフで、人物の顔や大事な動きはここに収めます。
セーフエリアが使われる場面
テレビ番組の編集では、テロップやロゴをタイトルセーフの内側に置くのが基本です。ブラウン管のテレビは画面の外周を少しはみ出させて表示していたため、映像の端に置いた文字は視聴者の画面で欠けることがありました。液晶テレビでもこの表示方法が設定として残っている機種があり、今も文字を端ぎりぎりに置かないのが放送の慣習です。
アナログ放送とデジタル放送を並行していた時期には、16:9で作った番組を4:3の画面でも見られるよう、大事な要素を中央の4:3の範囲に収める運用がありました。欧州の規格であるEBU R 95も、16:9の画面の中に4:3と14:9の保護範囲を定めています。
SNS向けの縦型動画にも同じ考え方があります。YouTubeショートやTikTokでは、画面の下にキャプション、右側にいいねやコメントのボタンが重なるため、各サービスのUIを避けた範囲を独自のセーフゾーンとして意識して文字を置きます。
セーフエリアの規格とパーセンテージの違い
HDの放送向けには、SMPTE ST 2046-1がアクションセーフを画面の縦横それぞれ93%、タイトルセーフを90%と定めています。EBU R 95も同じ考え方で、上下左右の各辺からアクションセーフが3.5%、グラフィックセーフが5%内側です。
これに対し、4:3の時代にはアクションセーフ90%、タイトルセーフ80%という値が広く使われていました。ブラウン管の外周のはみ出しが大きかった頃の余裕をとった値で、HDの規格値よりかなり内側になります。
セーフエリアの設定で間違えやすい点
編集ソフトのセーフガイドの初期値は、4:3時代の90%と80%のままになっていることがあります。Premiere Proでは、プロジェクト設定でアクションセーフとタイトルセーフの割合を変えられます。納品先が値を指定している場合は、その値に合わせて設定し直してください。納品仕様書にセーフエリアの規定がある局もあります。
16:9の番組を別の比率に変換する予定がある素材では、変換後に残る範囲も考える必要があります。4:3にサイドカットされる可能性があるなら、左右の端に置いた文字は切れてしまいます。
画面いっぱいに見せたいグラフィックや背景は、セーフエリアの外まで伸ばして問題ありません。セーフエリアは要素を置いてはいけない範囲ではなく、欠けたら困る要素を収める範囲です。
よくある質問
タイトルセーフとアクションセーフの違いは何ですか
アクションセーフは人物や動きなど映像の主要な部分を収める外側の枠、タイトルセーフは文字やグラフィックを収める内側の枠です。文字のほうが欠けたときの影響が大きいので、より内側に置きます。
タイトルセーフは何パーセントにすればよいですか
HDの放送ならSMPTE ST 2046-1の90%、アクションセーフは93%が規格値です。納品先が別の値を指定していればそちらに従います。Web向けの動画でも、90%を目安にしておくと、角の丸いスマートフォンの画面や、画面いっぱいに拡大して見たときにも文字が隠れにくくなります。
YouTubeの動画にもセーフエリアは必要ですか
パソコンやスマートフォンのプレイヤーは画面の端を切らないので、テレビほど厳密に考える必要はありません。ただし、ショート動画ではアプリのボタンや説明文が画面に重なるため、下と右の余白を大きめにとっておくと安全です。
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