レターボックス
Letterbox / レターボックス
横長の映像を、それより縦長の画面に比率を保ったまま収めたとき、上下にできる黒い帯、またはその表示方法のことです。左右に帯ができる場合はピラーボックス(サイドパネル)と呼び分けます。
- 帯の位置
- 上下(左右に帯が出るものはピラーボックス)
- 典型的な例
- 2.39:1の映画を16:9の画面に、16:9の映像を4:3の画面に収める
- 上下左右すべてに帯
- 額縁、ウィンドウボックスと呼ばれる
- SDIでの帯の情報
- AFDとバーデータ(SMPTE ST 2016)で受信側に伝えられる
- 関連する変換
- HDからSDへのダウンコンバートでスクイーズ、サイドカットと並ぶ選択肢
映画を配信やテレビで見ると上下に黒い帯が付き、昔の番組を今のテレビで見ると左右に帯が付きます。前者がレターボックス、後者がピラーボックスです。どちらも、映像と画面の比率が違うときに、絵を切らず、伸ばさずに収めた結果です。
レターボックスが使われる場面
いちばん身近なのは、映画を16:9の画面で見る場面です。シネマスコープの2.39:1は16:9より横長なので、そのまま収めると上下に帯ができます。配信サービスやテレビで放送される洋画の多くは、この形で届きます。
日本では、アナログ放送からデジタル放送への移行期に広く見られました。デジタル放送は16:9、アナログ放送は4:3だったため、同じ番組をアナログ側にも流す際、16:9の絵を上下に帯を付けて4:3に収める表示が多くの局で行われました。反対に、4:3で作られた過去の映像を16:9の画面に出すと左右に帯が付き、放送の現場ではこれをサイドパネルとも呼びます。
編集では、16:9のタイムラインの上下に黒い帯を重ねて、映画のような横長の画面に見せる演出があります。CMやミュージックビデオでよく使われる手法で、編集ソフトには帯を付けるためのエフェクトやガイドが用意されています。
レターボックスの仕組みと、ほかの変換方法との違い
比率の違う映像を画面に収める方法は3つあります。絵の全体を残して余白を黒で埋めるのがレターボックスとピラーボックス、画面の端を切り落として枠を埋めるのがサイドカット(エッジクロップ)、絵を縮めたり伸ばしたりして枠に合わせるのがスクイーズです。
HD素材をSDに落とすダウンコンバーターや変換ソフトには、たいていこの3つが選択肢として並んでいます。レターボックスは絵が欠けない代わりに、有効な画面が小さくなります。サイドカットは画面いっぱいに映りますが、左右のテロップや人物が切れることがあります。
SDIで伝送する放送の系統では、帯がどこにあるかをAFDとバーデータという形で映像信号のVANCに載せ、受信機や変換機に伝える仕組みがあります。
レターボックスで間違えやすい点
帯をあらかじめ映像に焼き込んでしまうと、あとで困ることがあります。4:3の映像に上下の帯を焼き込み、それを16:9の画面に出すと、上下にも左右にも帯が付く額縁の状態になり、絵はさらに小さくなります。アナログ時代に作った素材を使い回すときに起きやすい失敗です。
YouTubeなどのプレイヤーは、素材の比率に合わせて自動で帯を付けます。そのため、配信用の書き出しでは帯を焼き込まず、映像の本来の比率のまま書き出すのが基本です。演出として帯を入れる場合は、テロップや字幕が帯の中にはみ出さないよう、配置を確かめてください。
よくある質問
動画の上下の黒い帯を消すにはどうすればよいですか
編集ソフトで映像を拡大して帯を画面の外に出す方法と、書き出しのフレームサイズを映像の比率に合わせる方法があります。拡大すると左右の端が切れて画質も落ちるので、元の比率のまま書き出せるならそのほうが確実です。
レターボックスとピラーボックスの違いは何ですか
帯の位置が違います。横長の映像を縦長の画面に収めると上下に帯が出てレターボックス、縦長の映像を横長の画面に収めると左右に帯が出てピラーボックスになります。
レターボックスにすると画質は落ちますか
画素の一部を帯に使うので、映像そのものに使える画素数は減ります。1920×1080の画面に2.39:1の映像を収めると、映像部分の高さは約800画素になります。ただ、絵の比率を正しく保てるので、見た目の不自然さはありません。
似ている形式との違い
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