CM考査

シーエムコウサ

テレビ局がCMを放送する前に、広告主の事業内容とCMの表現が放送基準や法令に合っているかを審査することです。各局の考査部門が担当し、企画段階の事前相談と完成素材の審査の両方で行われます。

意味
放送局がCMの放送前に、広告主と表現を審査すること
担当
各放送局の考査部門
審査の種類
業態考査(広告主の事業内容)、CM表現考査(映像・音声・テロップの表現)
判断のよりどころ
日本民間放送連盟の放送基準、各局の基準、景品表示法や医薬品医療機器等法などの法令
審査の段階
企画書や絵コンテでの事前相談、完成したCM素材での考査
技術面で見られる点
ラウドネス、光の点滅や急な画面の切り替え、テロップの読みやすさ

CMは完成しても、それだけでは放送できません。放送するテレビ局の考査部門が内容を確かめ、了承して初めて放送枠に入ります。考査で修正を求められると撮り直しや再編集が必要になるため、制作の早い段階から考査を意識した進め方が一般的です。

CM考査の現場での使われ方

CM考査には、大きく2つの審査があります。1つは業態考査で、広告主の事業内容や扱う商品が、放送で広告してよいものかを確かめます。初めてテレビCMを出す会社は、会社の実態や商品の資料の提出を求められることがあります。もう1つはCM表現考査で、映像、ナレーション、テロップの一つひとつが基準に合っているかを見ます。

表現考査は、完成を待たずに始まることが多いです。企画書や絵コンテ、仮編集の段階で局に相談し、問題になりそうな表現を先に直しておきます。完成したCM素材はあらためて審査されます。

判断のよりどころは、日本民間放送連盟の放送基準と、それを元にした各局の基準、景品表示法や医薬品医療機器等法などの法令です。同じCMでも、局によって判断が分かれることがあります。

CM考査で見られるポイント

指摘を受けやすい表現は、業界でおおよそ共通しています。代表的なものは次の通りです。

  • 「No.1」「日本一」のような最上級の表現で、根拠となる調査の出典や時期がテロップで示されていない
  • 健康食品や化粧品で、医薬品のような効き目をうたっている
  • 「個人の感想です」のような注意書きが小さすぎる、表示時間が短すぎて読めない
  • 光の点滅や、急激に画面が切り替わる映像が続く

技術面では、音の大きさも確認されます。国内のテレビ放送はARIB TR-B32に基づくラウドネスの運用をしていて、CM素材は平均-24LKFSを基準に作ります。酒類のように、業界の自主基準で放送できる時間帯が決まっている商品もあります。

CM考査で間違えやすい点・トラブル

多いのは、考査を搬入の直前に回してしまうことです。完成素材で初めて指摘を受けると、テロップの差し替えや再編集で放送開始に間に合わなくなります。局によって考査に必要な日数を定めているので、スケジュールは早めに確かめておきます。

字幕付きCMでは、字幕の文言も考査の対象になります。画面のテロップと字幕の内容がずれていると指摘を受けることがあり、制作の流れはCM字幕とテロップの違いとはで解説しています。

よくある質問

CM考査にはどれくらいの期間がかかりますか

局や案件によって違い、搬入基準で必要な営業日数を定めている局もあります。初めて出稿する広告主の業態考査には、さらに時間がかかることがあります。

CM考査に落ちることはありますか

表現の修正で済むことが多いですが、業態や商品によっては放送自体を断られることもあります。判断は局ごとなので、ある局で通ったCMが別の局で修正を求められることもあります。

CM考査は誰が申し込みますか

多くの場合、CMを扱う広告会社が局の営業窓口を通して進めます。広告主や制作会社は、広告会社を通じて資料の提出や修正に対応します。

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似ている用語との違い

名前主に使う場面CM考査との違い
CM素材搬入完成素材の納品決められた形式で素材を局へ届けること。考査は内容の審査で、搬入とは別に進む
JARO放送後の苦情の受け付け日本広告審査機構。消費者などからの苦情を受けて広告を審査する業界の自主規制機関で、放送局の考査とは別の組織
番組考査番組の内容の確認同じ考査部門が番組の内容を確認すること。CM考査は広告を対象にする

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