オフライン編集
オフラインヘンシュウ
撮影素材を軽いプロキシなどで扱い、カットの取捨選択と並び順、尺を決めていく編集の前半工程です。仮編や粗編とも呼ばれ、ここで固めた構成を編集データとして書き出し、後のオンライン編集で本線の素材に差し替えて仕上げます。
- 別名
- 仮編、粗編(あらへん)
- 目的
- 構成・カットの順番・尺を決める
- 扱う素材
- プロキシなどの軽い素材、または本線素材そのもの
- 主なソフト
- Premiere Pro、Avid Media Composer、Final Cut Pro、DaVinci Resolve
- 次工程への受け渡し
- EDL、AAF、XML(XMEML・FCPXML)
- 対になる工程
- オンライン編集
オフライン編集の「オフライン」は、インターネットにつながないという意味ではありません。本番の仕上げ機材を使わずに、構成だけを先に決める編集という意味です。画質はまだ問わず、何をどの順番で何秒使うかを固めるのが仕事です。
オフライン編集の現場での使われ方
テレビ番組では、ディレクターが撮影素材を見ながら使うカットを選び、構成台本に沿って並べていく作業をオフライン編集と呼びます。仮編や粗編(あらへん)と言うことも多く、ドキュメンタリーやバラエティでは数十時間の素材から数十分の番組を組むため、制作期間の多くをこの工程が占めます。
作業は制作会社の編集室やディレクターの手元のパソコンで、Premiere Pro、Avid Media Composer、Final Cut Proなどを使って進めます。4Kや高ビットレートの素材は重いので、軽いプロキシを作ってから編集するのが一般的です。
構成がある程度固まると、プロデューサーや発注元に見せる試写(プレビュー)を行い、直しを繰り返します。直しが出なくなり、カットの順番と尺が確定した状態をピクチャーロックと呼び、ここでオフライン編集が終わります。
オフライン編集の工程での位置
オフライン編集は、撮影素材の取り込みの後、オンライン編集の前に置かれます。オフラインで決めた構成は、編集データとして次の工程に渡します。
受け渡しに使う形式は次の通りです。
- EDL:カット点と素材名、タイムコードだけを持つ単純な形式
- AAF:映像と音声のトラック構成まで運べる形式で、Avid環境やMA工程で使われる
- XML:Premiere ProのXMEMLやFinal Cut ProのFCPXML
オンライン側では、この編集データをもとに本線の素材を読み直し、同じ構成を高画質で組み直します。この組み直しをコンフォームと呼びます。オフラインとオンラインを同じソフトで通す場合は、プロキシから本線素材に切り替えるだけで済むこともあります。
オフライン編集で起きやすいトラブル
いちばん多いのは、オンラインで素材を読み直せなくなることです。原因は、素材のファイル名やリール名、タイムコードがオフラインの途中で変わってしまうことにあります。プロキシを作るときに元のタイムコードが引き継がれていないと、コンフォームで正しい位置を探せません。
オフラインで使った効果も、そのままでは移りません。速度変更、複雑なトランジション、ソフト独自のエフェクトは、EDLでは消え、XMLやAAFでも一部しか運べないことがあります。形式ごとに何が残るかはEDL・AAF・XMEMLの違い|編集データの受け渡しで壊れない形式で比べています。
仮で入れたテロップやナレーション、BGMの扱いも事前に決めておく必要があります。オフラインでは構成を伝えるために仮の文字や音を入れることが多く、それを本番用に作り直すのか、そのまま使うのかで次の工程の作業量が変わります。
よくある質問
オフライン編集とオンライン編集の違いは何ですか
オフライン編集は構成と尺を決める前半の工程で、オンライン編集はその構成を本線の素材で組み直し、色や文字を入れて仕上げる後半の工程です。インターネットの接続とは関係ありません。
オフライン編集にはどのソフトを使いますか
Premiere Pro、Avid Media Composer、Final Cut Pro、DaVinci Resolveなどのノンリニア編集ソフトを使います。オンライン編集をする環境に編集データを渡せるかどうかで選ぶのが一般的です。
仮編と粗編は同じ意味ですか
どちらもオフライン編集を指して使われ、ほぼ同じ意味です。現場によっては、粗く並べた最初の段階を粗編、試写を経て固めていく段階を仮編と呼び分けることもあります。
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