映像メタデータ
エイゾウメタデータ
映像ファイルに付いて回る「このファイルは何か」を説明する情報です。コーデックやタイムコードのような技術的な情報と、タイトル・撮影日・出演者・内容のような記述的な情報に分かれ、検索や納品、アーカイブの土台になります。
- 意味
- 映像の中身や素性を説明する付随情報
- 技術メタデータの例
- コーデック、解像度、フレームレート、タイムコード、音声チャンネル数
- 記述メタデータの例
- タイトル、撮影日時、場所、出演者、シーンの内容、キーワード
- カメラが書き出す形
- XDCAMやP2はクリップごとにXMLファイルを添える
- 主な標準
- EBUCore、Dublin Core
- 確認できるツール
- MediaInfo、ExifTool
映像ファイルは、再生してみるまで中に何が映っているか分かりません。そこで、ファイルの外側や内側に「何を、いつ、どう撮ったか」を書き添えておきます。これが映像メタデータで、あとで探せるか、納品先で受け付けてもらえるかを左右します。
映像メタデータが使われる場面
撮影の段階で、業務用カメラは自動でメタデータを書き出します。ソニーのXDCAMカメラはクリップごとにMXFと対になるXMLファイル(C0001.MXFならC0001M01.XML)を作り、撮影日時やカメラの設定、ユーザーが付けた目印を記録します。パナソニックのP2カードも、CLIPフォルダに同様のXMLを持っています。カードからMXFだけをコピーするとこの情報が失われるので、フォルダごと取り込むのが原則です。
納品では、メタデータが受け付けの条件になることがあります。テレビCMのCM素材搬入では、素材広告主名、CM素材名、10桁CMコード、素材秒数などを決められた形式のXMLに書き、MXFと同じ媒体に入れて届けます。局のサーバーはこの情報を読んで素材を登録します。
アーカイブでは、番組名や放送日、出演者、内容の説明が検索の手がかりになります。配信サービスに番組を出すときも、あらすじやジャンル、出演者の情報が一緒に求められます。
映像メタデータの種類と仕組み
映像メタデータは、次の2種類に分けて考えると整理しやすくなります。
- 技術メタデータ。コーデック、解像度、フレームレート、タイムコード、音声のチャンネル構成など、ファイルを正しく再生・処理するための情報
- 記述メタデータ。タイトル、撮影場所、出演者、映っている内容、キーワードなど、人が探すための情報
技術メタデータはファイルの中に自動で書き込まれ、MediaInfoにファイルを落とせば確認できます。記述メタデータは人が入力するか、別のシステムで付けるもので、ファイルの外のXMLやデータベースに持つことが多くなります。放送業界で項目の定義をそろえるために、EBUが定めたEBUCoreのような語彙が使われます。MXFには記述メタデータを格納する枠組みもあり、構造はMXFファイルとは?中身の構造と放送で使われる理由で解説しています。
映像メタデータで間違えやすい点・トラブル
多いのは、変換や書き出しのたびに情報が消えることです。MXFからMP4にトランスコードすると、開始タイムコードやリール名、カメラが書いたXMLの内容は、たいてい引き継がれません。納品やアーカイブに回すファイルは、変換後にもう一度中身を確かめる必要があります。
記述メタデータは、入力が追いつかないことが最大の問題です。取材が多い日ほど入力は後回しになり、検索できない素材が増えます。この負担を減らすために、音声認識による書き起こし、画面の文字の読み取り、シーンの切れ目の検出、話者の区別といった処理で下書きを作り、人が確認して仕上げる運用が広がっています。
よくある質問
動画のメタデータはどうやって確認できますか
MediaInfoにファイルを読み込ませると、コーデックや解像度、フレームレート、タイムコードなどの技術メタデータが一覧できます。撮影日時やカメラの情報を詳しく見たいときは、ExifToolも使えます。
映像メタデータはファイルの中に入っていますか
技術的な情報はファイルの中に入っています。タイトルや内容の説明のような記述的な情報は、XMLなどの別ファイルや、MAMのデータベースに持つことが多いです。
メタデータを自動で付けることはできますか
撮影日時や設定はカメラが自動で記録します。映っている内容の説明は、音声認識や文字認識、シーン検出で下書きを作れますが、固有名詞や文脈の確認には人の目が必要です。
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