サブ(副調整室)
production control room / サブ
テレビスタジオに隣接し、複数のカメラの映像、音声、テロップ、VTRを切り替えて1本の番組に組み立てる部屋です。ディレクターや技術スタッフが並び、生放送や収録の指揮はここから出されます。
- 正式な呼び方
- 副調整室
- 英語表記
- production control room(PCR)。英国では gallery とも呼ぶ
- 場所
- スタジオの隣。中継車の中にも同じ機能を持つ区画がある
- 主な設備
- 映像スイッチャー、音声ミキサー、カメラ調整用のCCUとリモートパネル、テロップ送出機、インカム
- 主な担当
- ディレクター、TD(テクニカルディレクター)、VE、音声、タイムキーパー、テロップ担当
- 送り先
- 生放送はマスター(主調整室)、収録は収録機やサーバー
番組のエンドロールや現場の会話で出てくる「サブ」は、副調整室の略です。スタジオの出演者から見えない隣の部屋で、何台ものカメラの映像と音声、テロップ、VTRが組み合わされ、視聴者が見る1本の番組になります。
サブの現場での使われ方
サブの正面には、各カメラの映像、VTR、テロップ、中継先の映像を映すモニターの壁があります。その前の卓に担当者が並ぶ配置が一般的です。役割は次の通りです。
- ディレクターが進行を指揮し、インカムでフロアのスタッフやカメラマンに指示を出す
- TD(テクニカルディレクター)が映像スイッチャーでカメラを切り替え、ワイプなどの効果を操作する
- VEがカメラごとの明るさや色をCCUのリモートパネルで合わせる
- 音声担当がマイクやBGM、VTRの音をミキサーで混ぜる
- タイムキーパーが番組全体とコーナーごとの残り時間を読み上げる
- テロップ担当が名前や見出しのテロップを出す
生放送では、ここで組み立てた映像がそのままマスターへ送られ、放送されます。収録番組では、サブで切り替えた映像を収録し、後から編集で整えます。ニュース専用の報道サブを持つ局も多く、スポーツ中継では中継車がサブの役割を果たします。
工程の中での位置
番組制作の流れで見ると、サブは撮影と放送の間にあります。生放送では、カメラが撮った瞬間の映像をその場で切り替えて送り出すので、編集の工程がありません。事前に作ったVTRは、サブから決められたきっかけでインサートとして流されます。
複数のカメラの映像を乱れなく切り替えるには、すべての機器が同じタイミングで動いている必要があります。そのため、サブの機器は局内の基準信号に同期させて使います。機器同士の配線はSDIが長く標準でしたが、スタジオの更新でIPネットワークに移る例も出てきました。流れはMedia over IPとはで解説しています。
サブで間違えやすい点・トラブル
生放送のサブでは、確認の時間がほとんどありません。起きやすいのは、別のカメラやVTRへ切り替えてしまう、テロップの人名や肩書きを取り違える、VTRの頭出しの位置がずれて黒や前の映像が映る、といった失敗です。ディレクターとTDの間で「次はカメラ2」のように声に出して確認し合うのは、この取り違えを防ぐためです。
音のトラブルも目立ちます。出演者のマイクを上げ忘れる、VTRの音が二重に出る、といった失敗は視聴者にすぐ気づかれます。生放送では、サブの音声担当が本番の前にすべての音源を一つずつ確かめます。
よくある質問
テレビ局のサブとは何ですか
副調整室の略で、スタジオの隣にある番組制作の指令室です。カメラの切り替え、音声の調整、テロップやVTRの送出をここで行い、1本の番組に組み立てます。
サブとマスターの違いは何ですか
サブは1本の番組を作る部屋で、マスターは局全体の出口として、サブや回線から来た番組とCMを放送スケジュールどおりに並べて送信所へ送る部屋です。
中継車もサブと呼びますか
中継車は、スイッチャーや音声卓を積んだ移動式のサブと考えると分かりやすいです。ただし現場ではふつう「中継車」と呼び、「サブ」と言えば局内の副調整室を指します。
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