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Motion JPEG

モーションジェイペグ

動画の1フレームずつを独立したJPEG画像として圧縮する映像コーデックです。フレーム間の差分を使わないため処理が軽く編集もしやすい一方、同じ画質ならH.264などよりファイルが大きくなります。監視カメラやWebカメラで今も広く使われています。

別名
M-JPEG、MJPEG
圧縮方式
フレーム内圧縮のみ(1枚ずつJPEGで圧縮)
主な入れ物
AVI(FourCCはMJPG)、MOV
ネットワーク伝送
RTPで送る方式はRFC 2435。HTTPでは画像を連続送信する方式が一般的
主な出どころ
ネットワークカメラ、USB Webカメラ、一部のデジタルカメラの動画記録
似た名前の別物
Motion JPEG 2000(JPEG 2000を使う別の方式)

監視カメラの書き出しファイルやWebカメラの録画を編集ソフトに入れたら、数分の映像なのに容量がやけに大きい。MediaInfoで見ると映像の欄に「JPEG」や「MJPG」とある。Motion JPEGは、静止画のJPEGをパラパラ漫画のように並べただけの素朴な方式で、容量の大きさはその仕組みから来ています。

Motion JPEGが使われる場面

いま最も多く出会うのは、ネットワークカメラ(監視カメラ)です。カメラがJPEGを次々に送り出し、ブラウザ側は受け取った画像を差し替えて表示するだけなので、専用のプレーヤーがなくても映像を見られます。報道の現場で扱う防犯カメラの提供映像も、Motion JPEGのAVIで届くことがあります。

USB接続のWebカメラも、多くがMotion JPEGで映像を送っています。USBの帯域では非圧縮のままフルHDを高いフレームレートで送れないため、カメラ側でJPEGに圧縮してから渡します。OBS Studioのカメラ設定で映像フォーマットに「MJPEG」が選べるのも、この事情によります。

撮影機材では、かつてのコンパクトデジカメの動画機能や、キヤノンのEOS 5D Mark IVとEOS-1D X Mark IIの4K記録がMotion JPEGのMOVでした。1990年代のノンリニア編集機でも、映像をデジタル化して保存する方式として広く使われていました。

Motion JPEGの仕組みとH.264との違い

Motion JPEGは、各フレームを他のフレームと無関係に圧縮するオールイントラの方式です。どのフレームからでも1枚だけ取り出してデコードできるので、編集ソフトでのコマ送りや切り貼りが軽く、途中のフレームが壊れても被害がそのフレームだけで済みます。

H.264のようなLong GOPの方式は、前後のフレームとの差分だけを記録するため、動きの少ない映像ほど小さくなります。Motion JPEGにはその仕組みがないため、固定カメラで同じ景色が続く監視映像でも、1枚ごとに全部の情報を持ち続けます。容量が大きいのはこのためです。

もう1つの特徴は、1つの厳密な規格として定義されていないことです。AVIに入れるかMOVに入れるか、JPEGのハフマン表を各フレームに持たせるか省くかは、機器ごとに流儀が違います。

Motion JPEGを変換するとき

共有や保管のためなら、H.264のMP4に変換すると容量は大幅に小さくなります。FFmpegやHandBrakeで変換でき、Premiere ProもMotion JPEGのMOVやAVIを読み込めます。

注意したいのはフレームレートです。ネットワークカメラの録画は、通信状況によってフレームの間隔が一定でない可変フレームレートになっていることがよくあります。そのまま編集ソフトに並べると音ずれや尺の狂いが起きるので、変換時に29.97fpsなどの固定フレームレートにそろえてから編集に回すのが安全です。

Motion JPEGが開けない・再生できないとき

監視カメラのレコーダーから書き出したファイルは、中身がMotion JPEGでも、メーカー独自の入れ物になっていることがあります。拡張子が見慣れないものなら、メーカーが配布している専用プレーヤーで開き、そこからAVIやMP4に書き出すのが確実です。

ハフマン表を省いたタイプのファイルは、一部のソフトでは画像として解釈できません。VLCやFFmpegは標準の表を補って読めることが多いので、まずそちらで再生を試し、FFmpegで別のコーデックに変換すると編集ソフトでも扱えるようになります。

よくある質問

Motion JPEGとMJPEGは同じものですか

同じものです。M-JPEGやMJPGとも書き、AVIの中ではMJPGというFourCCで識別されます。名前の似たMotion JPEG 2000は、圧縮にJPEG 2000を使う別の方式で、互換性はありません。

Motion JPEGのファイルはなぜ容量が大きいのですか

フレームごとに1枚の写真として丸ごと圧縮し、前後のフレームとの共通部分を省かないためです。同じ画質を保つなら、差分を使うH.264やH.265に比べて容量はかなり大きくなります。

Motion JPEGはそのまま編集に使えますか

フレーム単位で独立しているので、編集ソフトでの扱い自体は軽い部類です。ただし監視カメラの映像は可変フレームレートのことが多いため、固定フレームレートに変換してから使うほうがトラブルを避けられます。

似ている形式との違い

名前主に使う場面Motion JPEGとの違い
H.264配信・一般的な動画ファイル前後のフレームとの差分を使うため同じ画質でずっと小さいが、デコードの負荷はMotion JPEGより重い
JPEG 2000デジタルシネマ・アーカイブ同じくフレームごとに圧縮するが、方式はウェーブレット変換で別物。Motion JPEG 2000とは互換がない
ProRes編集用の中間コーデック同じフレーム内圧縮だが、10bit以上や4:2:2を前提にした編集向けの設計

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