EDIUS
エディウス
グラスバレー(旧カノープス)が開発するWindows用のノンリニア編集ソフトです。XDCAMやP2、XAVCといった業務用カメラの素材を変換せずに編集でき、放送局の報道・情報番組の編集室で長く使われてきました。
- 開発元
- Grass Valley(旧 Thomson Canopus)
- 対応OS
- Windows 10(64ビット、21H2以降)、Windows 11
- 現行のエディション
- EDIUS 11 Pro、Workgroup、Broadcast
- ライセンス
- 買い切りの永続ライセンス(ProとWorkgroupは30日ごとのネット接続が必要)
- 独自の中間コーデック
- Grass Valley HQ / HQX
- カード素材の読み込み
- XDCAM、XDCAM EX、XAVC、P2、Canon XFなど
- 放送向けの書き出し
- XDCAM HD422、XAVC、P2(AVC-Intra)、ProRes(MOV / MXF)
- 付属ソフト
- Mync(素材管理)
地方局の報道フロアや番組制作会社の編集室では、EDIUSの画面をよく見かけます。業務用カメラのカードを差せばMXFの素材をそのままタイムラインに並べられ、Windowsの一般的なPCで動くためです。一方で、どのエディションを買ったかで書き出せる形式が変わるので、納品の段になって困る例もあります。
EDIUSの現場での使われ方
もっとも典型的なのは、報道やローカルの情報番組の編集です。ENG取材で撮ったXDCAM HD422やP2の素材を、変換を待たずに編集し、オンエア用のMXFを書き出して送出サーバーへ渡します。夕方のニュースに間に合わせるような時間の厳しい現場では、取り込みの待ち時間がないことが大きな理由になります。
EDIUSには、編集用ワークステーションと入出力ボードを組み合わせた一式で導入される形もあります。AJAやBlackmagic Designのボードを載せれば、SDIでモニターに出したり、VTRやカメラから収録したりできます。放送以外では、ブライダルやイベント映像の制作会社でも根強く使われています。
EDIUSの基本の使い方・構成例
作業は、プロジェクト設定を決めるところから始まります。日本の地上波HDなら1920×1080、59.94iが基本です。素材はソースブラウザーのXDCAMやP2といったペインからカードを開き、クリップを選んで取り込みます。
報道の編集機での構成例は次の通りです。
- 記録メディアやFTPサーバーからXDCAMの素材をソースブラウザーで読み込む
- タイムラインで編集し、スーパーやテロップはタイトラーで入れる
- ラウドネスを計測して放送基準に合わせる
- XDCAM HD422のMXFで書き出し、送出サーバーやMAMへ渡す
編集用の中間ファイルを作るときは、独自のGrass Valley HQXが使われます。画質を保ったまま軽く扱えるので、重いH.265素材や多重のエフェクトを使う案件で役に立ちます。
EDIUSでつまずきやすい点
いちばん注意したいのは、エディションの違いです。グラスバレーの機能比較では、Pro版の汎用MXFの書き出しは、XAVCやXDCAM、P2のフォルダー構成で書き出す形に限られています。ラウドネスの計測とノーマライズ、ファイルベースのプリロール編集もWorkgroup版以上の機能です。局の納品を請け負うなら、購入前に比較表を確認しておくと安心です。
Mac版はありません。制作会社の中でMacとWindowsが混在していると、EDIUSのプロジェクトを持ち出して別の人が続きを編集する、という運用ができません。
EDIUS 11ではBlu-rayとDVDの作成が標準機能から外れ、別売のオーサリングオプションが必要になりました。EDIUS XとEDIUS 11は同じPCに共存できない点も、更新のときに引っかかりやすいところです。
よくある質問
EDIUSはMacで使えますか
使えません。EDIUSはWindows専用で、EDIUS 11の動作環境はWindows 10(64ビット、21H2以降)とWindows 11です。Macで業務用カメラの素材を扱うなら、Final Cut ProやPremiere Pro、DaVinci Resolveが候補になります。
EDIUS Proで放送納品用のMXFを書き出せますか
XDCAMやXAVC、P2のフォルダー構成を持つMXFは、Pro版でも書き出せます。それ以外の汎用MXFの書き出しはWorkgroup版とBroadcast版の機能なので、局の指定がどちらに当たるかを先に確かめてください。
EDIUSでProResを書き出せますか
書き出せます。EDIUS 11の対応フォーマット一覧では、QuickTime(.mov)とMXFのどちらでもProRes 422とProRes 4444が書き出し先に入っています。Windowsの編集機からMacの編集室へ素材を渡すときに便利です。
EDIUSに無料版はありますか
期間を区切って試せる無料体験版が、グラスバレーから提供されています。自分の素材が読み込めるか、局指定の形式で書き出せるかは、購入前に体験版で確かめておくのが確実です。
似ている形式との違い
| 名前 | 主に使う場面 | EDIUSとの違い |
|---|---|---|
| Premiere Pro | 制作会社・Web動画の編集 | Windows・Mac両対応のサブスクリプション製品。After EffectsなどAdobe製品との連携で選ばれる |
| Avid Media Composer | 番組・映画のオフライン編集 | 共有ストレージで複数人が同じ素材を扱う大規模な編集室向け。素材はOP-AtomのMXFで管理する |
| Final Cut Pro | Mac 1台での編集 | Mac専用。放送向けMXFの書き出しはCompressorを併用する |
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