Amazon IVS

Amazon Interactive Video Service / アマゾンアイブイエス

配信ソフトからRTMPSやSRTで映像を送るだけで、変換から視聴者への配信までをまとめて受け持つAWSのライブ配信サービスです。遅延5秒未満の低遅延配信と、300ミリ秒未満のリアルタイム配信(ステージ)の2系統があります。

提供元
Amazon Web Services
取り込みプロトコル
RTMPS、RTMP、SRT(リアルタイム配信はWHIPにも対応)
対応コーデック(取り込み)
映像はH.264、音声はAAC-LC(最大2チャンネル)
遅延(公式の目安)
低遅延配信で5秒未満、リアルタイム配信で300ミリ秒未満
チャンネルタイプ
STANDARD、ADVANCED_HD、ADVANCED_SD、BASIC
入力の上限
1080p・8.5Mbps(BASICは3.5Mbps、リアルタイム配信は720p)
録画
Amazon S3へ自動録画(HLSとサムネイル)
字幕
CEA-608/708(プレイヤーSDKは1言語のみ表示)

AWSでライブ配信を組もうとすると、MediaLiveとIVSのどちらを使うかで迷います。IVSは、自社のサイトやアプリにライブ配信を組み込むための一体型のサービスです。OBSなどから映像を送れば、画質の段を作るところから視聴者への配信までをIVSが引き受けます。

Amazon IVSの現場での使われ方

多いのは、視聴者とのやり取りを売りにしたライブ配信です。ライブコマース、ゲーム実況、ファンクラブ向けの配信、オンラインのオークションなど、コメントや購入ボタンと映像の間の遅れが体験を左右する場面で使われます。低遅延配信でも5秒未満を目安にしており、一般的なHLS配信より「今起きていること」に近い映像を届けられます。

視聴者を画面に招いて一緒に話す、2人の配信者が並んで対戦する、といった形は、300ミリ秒未満のリアルタイム配信(ステージ)の出番です。スマホのアプリにブロードキャストSDKを組み込めば、視聴者がそのまま出演者になれます。

テレビ局の番組そのものより、番組と連動した参加型の企画や、イベントのサブ配信のような用途に向いています。

Amazon IVSの基本の使い方・構成例

低遅延配信の基本の流れは次の通りです。

  • チャンネルを作り、チャンネルタイプを選ぶ。取り込み先のサーバーとストリームキーが発行される
  • OBSなどの配信ソフトに取り込み先とストリームキーを設定し、RTMPSかSRTで送る
  • 発行された再生URLを、Webやアプリに組み込んだIVSのプレイヤーSDKで再生する
  • 必要なら録画の設定を付け、配信をS3に自動で残す

エンコーダーの設定は、H.264、固定ビットレート(CBR)、キーフレーム間隔2秒が推奨です。キーフレーム間隔を1秒にすると配信開始までの時間はさらに縮みますが、ビットレートの切り替えが増えるので、視聴環境によっては再生が途切れやすくなります。

Amazon IVSでつまずきやすい点

チャンネルタイプで、視聴者に届く画質の段が決まります。STANDARDは1080pまでの複数の段を作ってABRで配りますが、BASICはトランスコードせず入力をそのまま1本で届けます。BASICで高いビットレートを送ると、回線の細い視聴者は再生が止まりがちです。上限を超える解像度やビットレートを送ると、配信がすぐに切断されることもあります。

放送の信号をそのまま入れようとして引っかかる点もあります。音声は最大2チャンネルのステレオまでで、映像はプログレッシブが推奨されています。1080/59.94iの放送素材を送るなら、エンコーダー側でプログレッシブに変換しておくと画質が安定します。字幕はCEA-608/708で送れますが、プレイヤーSDKが表示するのは1言語だけです。

よくある質問

Amazon IVSとYouTube Liveの違いは何ですか

YouTube Liveは視聴ページも視聴者もYouTubeの上にある配信サービスで、IVSは自社のサイトやアプリに配信機能を組み込むための部品です。視聴者の集め方やページのデザイン、会員限定の視聴といった仕組みは、IVSでは自分たちで作ります。

Amazon IVSにOBSから配信できますか

できます。低遅延配信なら、OBSの配信先にIVSの取り込み先とストリームキーを入れてRTMPSで送ります。リアルタイム配信(ステージ)には、OBSのWHIP出力で送れます。配信プロトコルごとの遅延の違いはSRT・RTMP・WebRTC・HLSの違い|配信プロトコルを遅延で選ぶで比べています。

Amazon IVSの遅延をもっと短くするには

IVSのプレイヤーSDKで再生することが前提です。AWSの説明では、もっとも短い遅延を得るにはIVSのプレイヤーが必要で、他社製のHLSプレイヤーはその対象外とされています。そのうえで、キーフレーム間隔を1〜2秒にし、転送や再配信のサービスを挟まずにIVSへ直接送ります。

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名前 主に使う場面 Amazon IVSとの違い
AWS Elemental MediaLive 放送品質のライブ配信基盤 入力、エンコード、パッケージングを部品として組み合わせる。IVSは画質の段や出力形式が決まっている代わりに、組み立てが要らない
YouTube Live 視聴者の集まる場所での配信 視聴ページも視聴者もYouTubeの上にある。IVSは自社のサイトやアプリに配信を組み込むための部品
WebRTC 双方向の通話・リアルタイム映像 1秒未満の遅延を実現する通信技術。IVSのリアルタイム配信(ステージ)はこの仕組みの上に作られている

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