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Shutter Encoder

シャッターエンコーダー

FFmpegを土台にした無料の映像・音声変換ソフトです。ProResやDNxHD、XDCAM HD422への書き出し、再エンコードなしのカットやリラップ、ラウドネス測定を、ファイルをドラッグして機能を選ぶだけの画面で扱えます。

開発者
Paul Pacifico
価格
無料(寄付で運営、広告なし)
ライセンス
オープンソース
対応OS
Windows、macOS(IntelとAppleシリコン)、Linux
処理エンジン
FFmpeg
編集用コーデックの書き出し
ProRes、DNxHD、DNxHR、CineForm、非圧縮
放送向けの書き出し
XDCAM HD422(MXF)、XDCAM HD 35、AVC-Intra 100、XAVC
再エンコードしない処理
Cut without re-encoding、Rewrap、Replace audio、Merge、Extract
分析機能
Loudness & True Peak、黒味検出、メディアオフライン検出、VMAF

スマホで撮った素材が編集ソフトでカクつく、局から「XDCAM HD422のMXFで」と言われたが書き出し設定が分からない。こうした場面で名前が挙がるのがShutter Encoderです。中身はFFmpegで、コマンドを覚えなくても、放送や編集で使う形式への変換をボタン操作で済ませられます。

Shutter Encoderの現場での使われ方

よく使われるのは、編集に入る前の素材整理です。iPhoneのHEVCや可変フレームレートの画面録画は、編集ソフトで再生が重くなったり、音ずれしたりしがちです。これをProResやDNxHDに変換してから編集に回す、という使い方が定番になっています。

もう1つは納品物の作成です。編集ソフトに放送向けの書き出し設定がない場合でも、Shutter EncoderならXDCAM HD422のMXFやAVC-Intra 100を直接作れます。書き出したファイルの尺を詰めたり、音声だけ差し替えたりする作業も、再エンコードなしで行えます。

音声のラウドネスを測る機能もあります。日本の放送はARIB TR-B32で-24 LKFSが基準なので、納品前に完成ファイルの値をざっと確かめる用途に向いています。黒味やメディアオフラインの検出は、アーカイブの大量の古い素材を点検するときに役立ちます。

Shutter Encoderの基本の使い方・構成例

操作は3段階です。ファイルを画面にドラッグし、左側の一覧から機能(変換先のコーデックや処理の種類)を選び、「Start function」を押します。複数のファイルを入れればまとめて処理されます。

よくある作業と選ぶ機能の対応は次の通りです。

  • MOVの中身をそのままMP4に詰め替えたい: Rewrap
  • 前後の不要部分だけ切りたい: Cut without re-encoding
  • 編集用の軽い素材を作りたい: Apple ProResまたはDNxHD
  • 局納品用のMXFを作りたい: XDCAM HD422
  • 音声の大きさを測りたい: Loudness & True Peak

Shutter Encoderでつまずきやすい点

画質を落とさない処理と、変換し直す処理の区別が付きにくい点です。Rewrapや再エンコードなしのカットは中身に手を付けないので速く、画質も落ちません。ただしカットの位置はキーフレーム単位になるため、Long GOPの素材では指定した位置から少しずれることがあります。1フレーム単位で切りたいなら、変換を伴う処理を選ぶ必要があります。

XDCAM HD422は、解像度とフレームレートの組み合わせが規格で決まっています。縦型動画のように規格にない画角の素材は拡大縮小され、局の指定(たとえば1080/59.94i)と素材のフレームレートが違えば、フレームレート変換も入ります。書き出した後は、MediaInfoで解像度、フレームレート、音声のチャンネル数が納品仕様と合っているかを確かめると安心です。

よくある質問

Shutter Encoderは本当に無料ですか

無料です。開発者のPaul Pacificoが寄付で運営しており、公式サイトでは広告も機能制限もないと説明されています。ソースも公開されています。入手は公式サイトからにしておくと、改変された配布物をつかむ心配がありません。

Shutter EncoderでMOVを画質を落とさずMP4に変換するには

Rewrapを選びます。中のコーデックを変えずに入れ物だけを詰め替えるので、画質は変わらず短時間で終わります。仕組みはリラップで詳しく扱っています。ただし中身がProResなど、MP4に入れられないコーデックの場合は変換が必要です。

Shutter EncoderとHandBrakeはどう使い分けますか

視聴用や配信用にH.264やH.265のファイルを小さく作るならHandBrakeで十分です。編集用のProResやDNxHD、放送用のXDCAM HD422を作る、再エンコードせずに切る、ラウドネスを測る、といった制作側の作業はShutter Encoderの守備範囲です。

似ている形式との違い

名前 主に使う場面 Shutter Encoderとの違い
HandBrake 視聴・配信用のMP4やMKVの作成 H.264やH.265で小さく書き出す用途が中心。編集用・放送用コーデックや素材の分析は守備範囲外
FFmpeg コマンドラインでの変換・自動化 Shutter Encoderの中で動いている変換エンジン。できることは広いが、設定はすべて自分でオプションを書く
Adobe Media Encoder Premiere Proと組み合わせた書き出し Adobeのサブスクリプションに含まれる。Premiere ProやAfter Effectsのキューをそのまま受け取れる

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