Avid Media Composer
アビッド メディアコンポーザー
Avid Technologyの映像編集ソフトです。取り込んだ素材をMXFとして専用のフォルダで管理し、共有ストレージの上で複数の編集室が同じプロジェクトを扱う運用に強く、映画、ドラマ、放送局の番組編集で長く使われています。
- 開発元
- Avid Technology
- 対応OS
- Windows、macOS
- 素材の持ち方
- 取り込んだ素材はOP-AtomのMXFとして Avid MediaFiles フォルダに保存
- 主な編集用コーデック
- DNxHD、DNxHR
- 素材の整理
- ビン(Bin)単位でクリップやシーケンスを管理
- 受け渡しに使う主な形式
- AAF、EDL、ALE
- 共同作業
- Avid NEXISなどの共有ストレージ上で、ビンをロックしながら共有
Premiere ProやDaVinci Resolveに慣れた人がMedia Composerを触ると、素材を読み込むだけで戸惑うことがあります。Media Composerは、素材をいったん自分の管理下のMXFに変換して、データベースで束ねて扱う設計だからです。手間がかかるように見えるこの仕組みが、何十時間分の素材を複数の編集者で分担する現場では強みになります。
Avid Media Composerの現場での使われ方
代表的なのは、映画やドラマ、ドキュメンタリーのオフライン編集です。撮影素材は毎日大量に届くので、アシスタントエディターがMedia Composerに取り込んでビンに整理し、エディターがそれを使って編集する分業が組まれます。撮影現場から届くALEを読み込めば、シーンやテイクの情報がクリップにまとめて入ります。
放送局やポスプロでは、Avid NEXISのような共有ストレージに素材を置き、複数の編集室から同じプロジェクトを開く運用が長く続いています。共有のビンは誰かがロックすると他の人は変更できなくなるので、同じ素材を同時に触っても編集結果がぶつかりません。
編集が終わった後の受け渡しにも決まった型があります。音声はタイムラインをAAFで書き出してMAスタジオのPro Toolsへ、色の仕上げはAAFやEDLでDaVinci Resolveなどのカラーのシステムへ渡します。
Avid Media Composerの基本の使い方(取り込みとリンク)
プロジェクトを作ると、その中にビンを作ってクリップやシーケンスを整理します。素材の入れ方は大きく2つあります。
- 取り込み(インポート・トランスコード): 素材をDNxHDなどに変換し、Avid MediaFilesフォルダにMXFとして保存する
- リンク: 元のファイルを置いたまま参照する。AMA(Avid Media Access)と呼ばれてきた仕組みで、カメラの素材をすぐ見たいときに使う
リンクで読み込んだ素材は、形式によって再生が重くなります。本格的に編集を始める前に、リンクしたクリップをトランスコードして編集用のMXFを作っておくのが一般的です。
完成品は、ファイルの書き出しでMXFやQuickTimeとして出すほか、共有ストレージの環境では、送出やアーカイブのシステムへ直接渡す仕組みが組まれていることもあります。
Avid Media Composerでつまずきやすい点
プロジェクトは、作るときに解像度とフレームレートの組み合わせ(フォーマット)を選びます。29.97fpsの番組を別のフレームレートのプロジェクトで始めてしまうと、作り直しの手間がかかるので、素材を取り込む前に番組の仕様と合っているかを確かめます。
Avid MediaFilesフォルダの中のMXFは、Media Composerのデータベースと組になって初めてクリップとして扱えます。フォルダの一部だけをコピーすると、音声が無い、クリップがオフラインになる、といった症状が出ます。この仕組みはOP-Atomの項で詳しく説明しています。
よくある質問
Avidとは何ですか
Avid Technologyは、Media Composerや音声編集のPro Tools、共有ストレージのNEXISなどを作っているアメリカの会社です。映像の現場では、「Avid」「アビッド」と言えばMedia Composerのことを指す場合がよくあります。
Avid Media ComposerとPremiere Proの違いは何ですか
Media Composerは素材を専用のMXFに変換して管理し、多人数での分業と長尺の編集に向いています。Premiere Proは素材を元の場所で参照したまま編集でき、1人で取り込みから書き出しまで済ませる作業に向いています。
AvidのプロジェクトをPremiere ProやDaVinci Resolveで開けますか
プロジェクトそのものは開けません。タイムラインをAAFで書き出し、素材のMXFと一緒に渡すと、DaVinci ResolveやPremiere Proで読み込めます。エフェクトや文字の一部は再現されないので、読み込んだ後にタイムラインを確かめます。
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似ている形式との違い
| 名前 | 主に使う場面 | Avid Media Composerとの違い |
|---|---|---|
| Premiere Pro | 番組のディレクター編集・Web動画 | 素材を元の場所に置いたまま参照して編集する。取り込みの工程が軽く、個人で完結する作業に向く |
| DaVinci Resolve | カラーグレーディング | 色の仕上げが本領。Media ComposerからAAFでタイムラインを受け取る側に置かれることが多い |
| EDIUS | 報道・情報番組の編集 | Grass ValleyのWindows用編集ソフト。素材を変換せずに読み込んで、すぐ編集に入れる運用が中心 |
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