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Final Cut Pro

ファイナルカットプロ

Appleが開発・販売するMac用のノンリニア編集ソフトです(iPad版もあります)。ProResとの相性がよく、Web動画や企業VP、YouTube向けの編集で広く使われます。放送向けのMXF書き出しは、同じAppleのCompressorを組み合わせて行います。

開発元
Apple
対応OS
macOS(iPadOS向けは別アプリのFinal Cut Pro for iPad)
保存の単位
ライブラリ(.fcpbundle)の中にイベントとプロジェクトを持つ
編集データの受け渡し
FCPXML
読み込める主なコンテナ
MOV、MP4、MXF、MTS/M2TS、AVI、3GP
本体からの書き出し
ProRes、H.264、HEVC
Compressor経由の書き出し
MXF、XDCAM HD、AVC-Intra、D-10/IMX、MPEG-2
読み込める字幕ファイル
CEA-608(.scc)、iTT、SRT

Final Cut Proで引っかかりやすいのは、編集そのものより「外に出すとき」です。編集はMac1台で完結しますが、編集データの形式と放送向けの書き出しがAppleの流儀に寄っているため、他のソフトや局へ渡す段階で手順が1つ増えます。

Final Cut Proの現場での使われ方

多いのは、Web動画、企業VP、YouTubeやSNS向けの編集です。個人のクリエイターや少人数の制作会社が、MacBook 1台で撮影素材の取り込みから書き出しまでを済ませる使い方が典型です。ソニーのXAVC SやiPhoneのHEVCなど、カメラやスマホの素材を変換せずに並べられるので、取り込み待ちがほとんどありません。

書き出しの定番はProResです。完成版を一度ProRes 422 HQで書き出して保管し、配信用のH.264やHEVCはそこから作る、という二段構えの運用がよく見られます。

放送の仕事では、局の編集室よりも、番組のコーナーやCMを請け負う制作会社の側で使われる例が中心です。その場合、局の納品仕様書に合わせてXDCAM HD422のMXFを作る工程が最後に必要になり、そこでCompressorを使います。

Final Cut Proの基本の使い方・構成例

Final Cut Proは「ライブラリ」「イベント」「プロジェクト」の3段で素材と編集を管理します。ライブラリは .fcpbundle という1つのパッケージで、その中にイベント(素材の入れ物)とプロジェクト(タイムライン)が入ります。

小さな案件の構成例は次の通りです。

  • カメラのカードから読み込み、「ライブラリにコピー」か「ファイルをそのままの場所に残す」かを選ぶ
  • 重い素材はプロキシメディアや最適化メディア(ProRes 422)を作って編集する
  • 字幕はSRTやiTTを読み込むか、タイムライン上でキャプションとして打つ
  • 「共有」からH.264やProResで書き出し、MXFが必要ならCompressorに送る

Final Cut Proでつまずきやすい点

いちばん多いのは、Final Cut Pro 7と現在のFinal Cut Proの取り違えです。Premiere Proが書き出す「Final Cut Pro XML」は旧版の7向けのXMEMLで、現在のFinal Cut Proはそのまま読み込めません。現在の版が使う交換形式はFCPXMLで、両者の間は変換ツールを挟む必要があります。

次に多いのが、ライブラリの肥大化です。読み込み時に「ライブラリにコピー」を選ぶと、素材もレンダーファイルも .fcpbundle の中に溜まり、数百GBになることがあります。外付けドライブに素材を置いて参照する運用に切り替えるなら、案件の最初に決めておくと後で困りません。

RED(R3D)やキヤノンのCinema RAW Lightは、カメラメーカーのプラグインを入れないと読み込めません。撮影部から素材が届いてから慌てないよう、先に入れておくのが確実です。

よくある質問

Final Cut ProはWindowsで使えますか

使えません。対応はMacとiPadだけです。Windowsで同じような編集をするなら、Premiere Pro、DaVinci Resolve、EDIUSが候補になります。

Final Cut ProのプロジェクトをPremiere Proで開けますか

直接は開けません。Final Cut ProからFCPXMLを書き出し、変換ツールでPremiere Proが読めるXMLに変えるのが一般的です。受け渡しの仕組みはXMEMLとは?Premiere Pro/Final Cut Pro 7に字幕・編集データを渡す仕組みで詳しく扱っています。

Final Cut ProでMXFを書き出せますか

Appleの仕様では、MXFやXDCAM HD、AVC-Intraでの書き出しはCompressor経由とされています。Final Cut Proの「共有」からCompressorに送り、局の納品仕様に合わせた設定で書き出します。

Final Cut Proの自動字幕は日本語に対応していますか

Appleのユーザガイドでは、音声から字幕を自動で作る機能は米国英語のみ対応とされています。日本語の字幕は、別の手段で作ったSRTやiTTを読み込んで調整する形になります。

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似ている形式との違い

名前 主に使う場面 Final Cut Proとの違い
Premiere Pro Windows・Mac両対応の編集 Adobeのサブスクリプション製品。XMEMLやAfter Effects連携で、制作会社間の受け渡しに乗りやすい
DaVinci Resolve カラーグレーディング・編集 Windows・Mac・Linuxで動き、無償版がある。FCPXMLを読み込めるので、Final Cut Proからの受け皿になりやすい
EDIUS 放送局の報道・情報番組の編集 Windows専用。XDCAMやP2の素材をそのまま扱う用途で選ばれる

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