RTSP
Real Time Streaming Protocol / アールティーエスピー
ネットワークカメラやメディアサーバーの映像を、再生・一時停止などの操作を指示しながら受け取るための制御用プロトコルです。映像そのものはRTPで運ばれ、防犯カメラやPTZカメラの映像を取り込むときによく使われます。
- 正式名称
- Real Time Streaming Protocol
- 策定団体
- IETF
- 規格番号
- RFC 2326(RTSP 1.0、1998年)、RFC 7826(RTSP 2.0、2016年)
- 既定のポート
- 554
- URLの形
- rtsp://アドレス:554/パス
- 主なメソッド
- OPTIONS、DESCRIBE、SETUP、PLAY、PAUSE、TEARDOWN
- 映像・音声の伝送
- RTP(UDP、またはRTSPのTCP接続に相乗り)
- 受信できる主なソフト
- VLC、FFmpeg、OBS Studio(メディアソース)
ネットワークカメラの説明書に rtsp://192.168.0.10:554/... のようなアドレスが載っていて、それをVLCに入れると映像が映る。RTSPはこの「カメラの映像を取りに行く」ための手順です。ブラウザでは直接再生できないので、Webページで見せたいときは別の形式への変換が必要になります。
RTSPが使われる場面
最も多いのは防犯・監視カメラです。ONVIFのProfile Sに対応したネットワークカメラはRTSPで映像を出すので、メーカーの違うカメラでも、録画装置(NVR)や監視ソフトから同じ手順で映像を受け取れます。
配信や会議の現場では、PTZカメラの映像をLAN経由でPCに取り込む用途があります。業務用のPTZカメラには、SDIやHDMIの出力と並んでRTSPで映像を出せる機種が多く、OBS Studioのメディアソースやffmpegに rtsp:// のURLを入れれば素材として扱えます。工場のライン監視や建設現場の定点カメラの映像を、社内システムに取り込むときにもRTSPが入口になります。
Webで公開したい場合は、メディアサーバーでRTSPを受けてHLSやWebRTCに変換してから配るのが一般的な構成です。
RTSPの仕組み
RTSPは「リモコン」の役で、映像を運ぶのは別のRTPです。受け手はまずDESCRIBEでカメラに問い合わせ、映像と音声の形式を書いたSDPを受け取ります。次にSETUPで、どのポートにどの方式で送ってもらうかを決め、PLAYで送信を始めてもらいます。止めるときはTEARDOWNを送ります。
RTPはUDPで送るのが基本ですが、ファイアウォールを越えにくいため、RTSPのTCP接続の中にRTPを混ぜて送る方式も使えます。多くのカメラは、映像をH.264かHEVCで圧縮して送ります。
RTSPがつながらない・映らないとき
原因はおおむね次のどれかです。
- URLのパス部分が違う。
/stream1や/live/ch00_0のようにメーカーや機種ごとに異なるので、説明書かONVIFの情報で確かめる - 認証が通っていない。
rtsp://ユーザー名:パスワード@アドレス/パスの形で入れると通ることがある - UDPがファイアウォールで止められている。VLCやFFmpegでTCPでの受信を指定すると映ることが多い
- 同時に接続できる数を超えている。カメラによっては接続数に上限がある
ルーターで554番のポートを開け、カメラを直接インターネットに公開するのは避けます。第三者に映像を見られたり、カメラを乗っ取られたりする原因になります。
RTSPとRTMPの違い
RTMPは送り手が配信サーバーへ映像を押し込む方式で、RTSPは受け手が映像の出どころへ取りに行く方式です。配信サービスへ送る段ではRTMPやSRT、カメラからLAN内で映像を集める段ではRTSP、という使い分けになります。
よくある質問
RTSPのURLはどうやって調べますか
カメラの説明書やメーカーのサポートページに載っています。ONVIFに対応したカメラなら、ONVIFの管理ツールで接続するとRTSPのURLを取得できます。
RTSPの映像をブラウザで見られますか
ChromeやSafariなどのブラウザは、RTSPを直接再生できません。メディアサーバーでHLSやWebRTCに変換すると、ブラウザで見られるようになります。
RTSPとRTMPはどちらを使えばよいですか
カメラの映像をLAN内で受け取るならRTSP、YouTube Liveなどの配信サービスへ送るならRTMPです。多くの配信サービスはRTSPでの入力を受け付けていません。
似ている形式との違い
関連する用語
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