NMOS IS-04
AMWA IS-04 NMOS Discovery and Registration Specification / エヌモスアイエスゼロヨン
IP設備にどんな機器があり、どんな映像や音声のストリームを出せるのかを、ネットワーク越しに一覧にするためのAMWAの仕様です。機器がレジストリに自分を登録し、制御システムはそこへ問い合わせます。
- 正式名称
- AMWA IS-04 NMOS Discovery and Registration Specification
- 策定団体
- AMWA(Advanced Media Workflow Association)
- 最新の版
- v1.3.3。v1.0.x〜v1.3.xの系列が保守されている
- 3つのAPI
- Node API(機器が自分の情報を出す)、Registration API(レジストリへ登録する)、Query API(制御システムが問い合わせる)
- 資源の種類
- Node、Device、Source、Flow、Sender、Receiver
- 動作モード
- レジストリを使うregistered operationと、レジストリなしのpeer-to-peer operation
- レジストリの見つけ方
- ユニキャストのDNS-SD。サービス型は_nmos-register._tcp、Query APIは_nmos-query._tcp
- 死活監視
- /health/nodes/{nodeId} へのPOST。既定は5秒ごと、レジストリ側の登録回収は既定12秒
- やり取りの形
- HTTPのREST APIとJSON。Query APIはWebSocketでの購読にも対応
IP設備の話でIS-04とIS-05が並んで出てくると、どちらが何をするのか分かりにくくなります。IS-04は「いま設備に何があるか」を一覧にする側で、つなぎ替えはしません。SDIのルーターに例えるなら、入力と出力の名札を作って配るところまでがIS-04の受け持ちです。
IS-04が使われる場面
副調整室や中継車の制御システムが起動すると、まずレジストリのQuery APIに問い合わせて、いまネットワーク上にあるカメラやスイッチャー、マルチビューワーの一覧を取ります。運用者のパネルに出てくる入力名と出力名は、この一覧から作られています。機器を1台足してネットワークにつなぐと、その機器が自分でレジストリに登録するので、パネル側に手で行を追加する作業は起きません。
機器の調達仕様に「IS-04対応」と書かれるのもこの理由です。JT-NM TR-1001-1は、メディアノードがIS-04 v1.2以上のNode APIを出し、Registration APIへ登録して死活確認を続けることを求めています。設備側にはレジストリを1つ以上置くことが求められます。
監視の側からも使われます。レジストリの一覧と実際に流れているストリームを突き合わせれば、登録が消えた機器や、登録はあるのに映像が出ていない機器を見つけられます。
IS-04の仕組み
IS-04は設備の中身を6種類の資源で表します。Nodeは機器そのもの、Deviceはその中の論理的なまとまり、Sourceは信号の出どころ、FlowはSourceを特定の形式にした流れ、SenderはそれをIPで送り出す口、Receiverは受け取る口です。登録するときは親から順に送る決まりがあり、Node、Device、Source、Flow、Sender、Receiverの順に並びます。親が先に登録されていないと、子の資源は参照先を失って弾かれます。
登録の維持は死活確認で行います。機器は/health/nodes/{nodeId}へPOSTを投げ続け、既定では5秒ごとです。レジストリ側は既定12秒で応答が絶えた登録を回収します。5秒の間隔で2回続けて失敗した直後にあたる値です。この間隔はIS-09のSystem APIから配られた値を使う運用が推奨されています。
制御システムはQuery APIへHTTPで問い合わせるか、WebSocketで購読して変化の通知を受けます。レジストリを置かない構成も仕様には残っており、その場合は各機器のNode APIを直接見に行くpeer-to-peerの動き方になります。小規模な現場や試験ではこの形が使われますが、台数が増えると制御システム側の負担が重くなります。
IS-04の運用で間違えやすい点
- 機器とレジストリの対応する版が食い違う。v1.2とv1.3では資源の項目やDNS-SDのサービス型が異なり、古い機器が新しいレジストリに登録できないことがある
- レジストリを1台しか置いていない。流れている映像は止まらないが、新しい接続の操作ができなくなるため冗長化が必要になる
- サブネットをまたぐ構成でマルチキャストのDNS-SDに頼っている。TR-1001-1はユニキャストのDNS-SDでレジストリを探すことを求めている
- 機器のUUIDが再起動や更新で変わる。同じ機器が別物として二重に並び、制御システムの設定が外れる
- 死活確認の間隔をIS-09の値に合わせていない。回収の時間より長い間隔で投げていると、機器が生きているのに登録が消える
よくある質問
IS-04とIS-05の違いは何ですか
IS-04は機器とストリームを見つけて一覧にする仕様、IS-05はその一覧から選んだ送り手と受け手をつなぐ仕様です。IS-04だけでは映像の経路は変わりません。制御システムは両方を組み合わせて使います。
IS-04のレジストリは何を使えばよいですか
放送用の制御システムに同梱されている場合と、独立したソフトウェアとして立てる場合があります。オープンソースの実装としてはnmos-cppが知られています。TR-1001-1に沿った設備では、DNS-SDで見つけられる場所に置き、複数用意することが前提になります。
IS-04のバージョンはどれを選ぶべきですか
最新の版はv1.3.3で、新しい機器はこの系列を出すのが一般的です。ただしTR-1001-1が最低条件としているのはv1.2なので、混在環境ではどちらも受けられるレジストリを選び、機器ごとの対応版を事前に確認する運用になります。
この用語を扱ったコラム
似ている形式との違い
| 名前 | 主に使う場面 | NMOS IS-04との違い |
|---|---|---|
| NMOS | 仕様群の総称 | IS-04を含む一群の呼び名。IS-04はそのうち検出と登録だけを担う |
| NMOS IS-05 | 接続の切り替え | 選んだ送り手と受け手を実際につなぐ仕様。IS-04は一覧を作るところまでで、接続はしない |
| IS-09 | システム共通のパラメータ配布 | PTPのドメイン番号や死活監視の間隔を配る仕様。機器はIS-04の前にここを読む |
| DNS-SD | サービスの発見 | レジストリの場所を探すためにIS-04が使う一般的なIETFの仕組み |
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