字幕形式字幕制作納品配信

IMSC1.xml.ttml

TTML Profiles for Internet Media Subtitles and Captions 1.0 / アイエムエスシーワン

XMLの字幕形式TTMLから、配信や納品で使う機能だけを絞り込んだW3Cの規格です。どの再生環境でも同じ表示になることを狙っており、IMFやCMAF、ATSC 3.0の字幕、Netflixの日本語字幕の納品に使われています。

策定
W3C(Timed Text Working Group)
土台の規格
TTML(W3C)
プロファイル
Text Profile(文字で送る)、Image Profile(PNG画像で送る)
版
1.0(2016年)、1.0.1・1.1(2018年)、1.2(2020年)、Text Profile 1.3(2026年)
拡張子
.xml、.ttml
MP4での格納
ISO/IEC 14496-30(サンプルエントリ stpp)
採用している主な規格・仕様
IMF、CMAF、ATSC 3.0、Netflixの日本語字幕(IMSC 1.1)

納品仕様書に「字幕はIMSC 1.1 Text Profile」と書かれていたら、それはTTMLで書いた字幕のうち、決められた範囲の機能だけを使ったXMLファイルを出してほしいという意味です。TTMLとして正しいファイルでも、範囲外の書き方をしていればIMSCとしては不合格になります。

IMSC1が使われる場面

国内でIMSCを意識する機会が最も多いのは、Netflixへの日本語字幕の納品です。Netflixは日本語のタイムドテキストをIMSC 1.1で受け付けており、ルビ、縦書き、圏点、縦中横といった日本語特有の表現を、IMSCの属性で書くことを求めています。

映画やドラマの完成品を納めるIMFでも、字幕トラックはIMSCで持ちます。配信の分野では、CMAFやMPEG-DASHの規格が字幕の形式としてIMSC1を定めており、MP4の中にIMSCの文書を入れて映像と一緒に配信します。米国などの次世代地上波放送であるATSC 3.0も、字幕の形式にIMSC1を採用しています。

制作の現場では、字幕制作ソフトでIMSCとして書き出し、納品先の検証ツールにかけてから提出する流れが一般的です。

IMSC1の仕組み

IMSCは、TTMLの機能のうち「どの再生環境でも実装できる範囲」を選んだプロファイルです。文字で送るText Profileと、字幕を画像(PNG)にして送るImage Profileの2種類があります。Image Profileは、特殊なフォントや装飾を使った字幕を、見た目どおりに届けたいときに使います。

もう一つの特徴は、字幕の複雑さに上限を設けていることです。仮想的な再生機(Hypothetical Render Model)を想定し、1枚の字幕に詰め込める文字数や描画の負荷がその範囲に収まるかを検証できるようにしています。表示できるかどうかを、実機に頼らず書き出し時点で判定できるわけです。

版は1.0から始まり、1.1で日本語向けのルビ、圏点、縦中横、HDR映像に重ねるときの明るさの指定が加わりました。2026年5月には、上付き・下付き文字への対応と、日本語の字幕を書くための指針を加えたText Profile 1.3がW3Cの勧告になっています。

IMSC1で間違えやすい点

いちばん多いのは、版とプロファイルの取り違えです。IMSC 1.0.1で書いたファイルにルビは入れられず、1.1を求める納品先には1.1として宣言した文書を出す必要があります。汎用のTTMLとして書き出したファイルは、見た目が同じでもIMSCの検証を通らないことがあります。

日本語の字幕では、ルビの位置や縦中横の使い方に納品先ごとの細かな規定があります。形式としてIMSCに合っていても、スタイルガイドの規定に外れていれば差し戻されるので、両方を確認します。

よくある質問

IMSC1とTTMLの違いは何ですか

TTMLは字幕を書くための汎用の規格で、IMSC1はそこから配信や納品で使う機能を選んで絞り込んだ規格です。IMSCのファイルは正しいTTMLでもありますが、TTMLのファイルがすべてIMSCとして通るわけではありません。

IMSC 1.1とIMSC1の違いは何ですか

IMSC1は1.0系を指すことが多く、1.1はその後継の版です。1.1ではルビや圏点など日本語に必要な表現が加わったため、日本語字幕の納品では1.1が指定されます。

IMSCのファイルはブラウザで表示できますか

ブラウザは標準ではIMSCを表示できません。dash.jsのようなプレーヤーは、imscJSなどのライブラリを使って字幕を描画しています。

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