SMPTE-TT.xml.ttml
SMPTE Timed Text(SMPTE ST 2052-1) / エスエムピーティーイーティーティー
W3CのTTMLに、テレビ放送の字幕データや字幕の画像を運ぶ拡張を加えたSMPTEの字幕形式です。米国FCCがネット配信の字幕の「セーフハーバー」形式と認めており、テレビで放送した番組をネットで配信するときの字幕の受け渡しに使われます。
- 規格
- SMPTE ST 2052-1(2010年)
- 策定
- SMPTE
- 土台の規格
- W3C TTML
- 形式
- XML
- TTMLへの主な拡張
- smpte:image(字幕を画像で運ぶ)、smpte:data(CEA-608などのデータをそのまま運ぶ)
- 放送字幕からの変換手順
- SMPTE RP 2052-10(CEA-608から)、RP 2052-11(CEA-708から)
- 制度上の位置づけ
- 米国FCCが2012年にネット配信字幕のセーフハーバー形式として採用
SMPTE-TTは、日本の制作現場ではあまり耳にしない字幕形式です。出会うのは、米国向けに番組を納める、米国の配信プラットフォームに作品を出すといった場面がほとんどで、その背景には米国の字幕に関する法律があります。
SMPTE-TTが使われる場面
米国では、テレビで字幕付きで放送した番組をインターネットで配信する場合、配信版にも字幕を付けることが法律(21世紀通信・映像アクセシビリティ法、CVAA)とFCCの規則で求められています。FCCは2012年、この字幕の受け渡しと配信に使える形式として、SMPTE-TTを「セーフハーバー」に指定しました。この形式で字幕を渡していれば、形式の面では規則を満たしていると扱われるという意味です。
そのため、米国の放送局や番組の配給会社が、放送用に作ったCEA-608やCEA-708の字幕をネット配信へ回すとき、SMPTE-TTに変換して配信事業者に渡す流れが生まれました。日本の制作会社がこの形式を求められるのも、多くは米国の配信事業者や配給会社との取引です。
SMPTE-TTの仕組み
SMPTE-TTはSMPTE ST 2052-1として2010年に規格化されました。中身はTTMLのXMLそのもので、字幕の文字と時刻、位置、書式の書き方はTTMLと同じです。そこに、放送の字幕を無理なく移すための拡張を加えています。
拡張の一つは smpte:data で、CEA-608などの放送字幕のデータを、BASE64で文字列にしてXMLの中にそのまま入れられます。もう一つの smpte:image は、字幕をPNGなどの画像として運ぶ仕組みで、文字としては表しにくい字幕を見た目どおりに届けられます。CEA-608からの変換はSMPTE RP 2052-10、CEA-708からの変換はRP 2052-11という推奨手順にまとめられています。
SMPTE-TTで間違えやすい点
同じSMPTE-TTでも、文字として字幕を書いたファイルと、608のデータを包んだだけのファイルでは、受け取る側で使える機能が大きく違います。配信プレーヤーの多くは文字の部分を表示に使うので、smpte:data だけを入れたファイルを渡すと、字幕が出ないことがあります。納品先がどちらの形を想定しているかを確かめてから書き出します。
米国の放送字幕は、SCCで受け渡されることが今も多く、SMPTE-TTはそこから変換して作るのが一般的です。変換の際に字幕の位置やロールアップ表示の動きをどう移すかは変換ツールによって違うので、書き出した結果を実際のプレーヤーで確認します。
よくある質問
SMPTE-TTとTTMLの違いは何ですか
SMPTE-TTはTTMLをもとに、放送字幕のデータや字幕の画像を運ぶ拡張を加えた規格です。拡張を使っていない部分はTTMLと同じ書き方なので、TTMLに対応したツールで文字の字幕として読めることがあります。
SMPTE-TTは日本語の字幕に使えますか
文字として日本語を書くこと自体はできます。ただし、日本の放送字幕や国内の配信サービスでSMPTE-TTが指定されることはまれで、米国向けの取引以外で使う機会はほとんどありません。
SMPTE-TTの拡張子は何ですか
中身はTTMLと同じXML文書なので、.xml か、TTMLの拡張子として登録されている .ttml で受け渡されます。どちらを使うかは納品先の仕様書に合わせます。
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