字幕形式字幕制作納品配信

TTML.ttml.xml.dfxp

Timed Text Markup Language / ティーティーエムエル

字幕の文字、表示時刻、画面上の位置や書式をXMLで記述する、W3Cが勧告した字幕形式です。動画配信サービスへの字幕納品や、欧州の放送・配信で使われ、IMSCやSMPTE-TTなど用途別の派生規格の土台になっています。

拡張子
.ttml、.xml(.dfxp も使われる)
策定
W3C
版
TTML1(2010年に勧告)、TTML2(2018年に勧告)
MIMEタイプ
application/ttml+xml
形式
XML
主な派生規格(プロファイル)
IMSC、SMPTE-TT、EBU-TT、EBU-TT-D
日本語向けの表現
TTML2でルビ、圏点、縦中横などが加わった

動画配信サービスや海外の取引先から「字幕はTTMLで」と言われて調べると、IMSC、DFXP、SMPTE-TT、EBU-TTと似た名前が次々に出てきて混乱しがちです。これらはどれもTTMLを土台にした派生規格で、中身はXMLで書いた字幕という点で共通しています。

TTMLファイルが使われる場面

国内の制作現場でTTMLに出会うのは、動画配信サービスへの字幕納品が多いです。たとえばNetflixは、多くの言語の字幕をTTML1で納品するよう求めており、日本語についてはTTMLの派生規格であるIMSC 1.1を指定しています。ルビや縦書きが必要な日本語の字幕では、TTML系の形式が選ばれやすくなります。

放送の世界では、欧州の放送局がTTMLをもとにしたEBU-TTやEBU-TT-Dで字幕を制作・配信しています。映画やドラマの完成品を納めるためのIMFでは、字幕トラックの形式としてTTML系のIMSCが使われます。MPEG-DASHやCMAFの規格でも、字幕の形式の一つとしてIMSCが定められています。

YouTubeは .ttml のアップロードに対応しており、Premiere ProもTTMLの字幕を読み込めます。ただし、Web動画の字幕だけならSRTやWebVTTで足りることが多く、TTMLを選ぶのは納品先が指定したときと考えてよいでしょう。

TTMLの仕組み

TTMLのファイルは <tt> という要素で始まり、<head> に書式(styling)と表示領域(layout)の定義を、<body> に字幕の本文を書きます。字幕1つは <p begin="00:00:01.000" end="00:00:03.500"> のように、開始と終了の時刻を属性に持つ段落です。時刻は時・分・秒のほか、フレーム数や秒数(10s など)でも書けます。

表示位置は region として画面上の領域を名前付きで定義し、字幕ごとにどの領域に出すかを指定します。話者ごとに色を変える、画面下のテロップを避けて上に出す、といった指定をXMLの属性で細かく書けるのが、SRTやWebVTTとの違いです。2018年に勧告されたTTML2では、ルビ、圏点、縦中横など、日本語の字幕に欠かせない表現が加わりました。

TTMLで間違えやすい点

TTMLは表現できる範囲が広いぶん、同じ「TTML」でも、受け取る側が対応している機能は異なります。そのため実際の納品では、TTMLそのものではなくIMSC1やEBU-TT-Dのような派生規格で範囲を絞って指定されるのが普通です。仕様書に書かれたプロファイルの名前と版を確認せずに汎用の書き出しをすると、ルビや位置の指定が相手のシステムで無視されたり、検証で差し戻されたりします。

時刻の基準にも注意が必要です。フレーム数で時刻を書く場合は、フレームレートの宣言(ttp:frameRate など)とそろっていないと、字幕が少しずつずれて表示されます。

よくある質問

TTMLファイルは何で開けますか

中身はXMLのテキストなので、テキストエディタやブラウザで中身を読めます。動画と重ねて確認するなら、TTMLに対応した字幕ソフトや、YouTubeなどにアップロードしてプレビューします。

TTMLとDFXPの違いは何ですか

DFXPはTTML1の策定途中の名前で、中身は同じTTMLです。拡張子が .dfxp のファイルも、TTMLとして扱えます。

TTMLをSRTに変換できますか

字幕ソフトや変換ツールで変換できます。ただし、SRTには位置、色、ルビを書く仕組みがないため、これらの指定は失われ、時刻と本文だけが残ります。

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