LRC.lrc
エルアールシー
曲の再生位置に合わせて歌詞を表示するためのテキストファイルです。各行の先頭に [分:秒.百分の一秒] の時刻を書くだけの単純な形式で、音楽プレーヤーやカラオケ風の歌詞表示に使われます。
- 拡張子
- .lrc
- 中身
- プレーンテキスト(文字コードはUTF-8が多い)
- 時刻の書き方
- 行頭に [mm:ss.xx]。表示の終わりの時刻は持たない
- 情報タグ
- [ti:] 曲名、[ar:] アーティスト、[al:] アルバム、[offset:] 全体のずらし(ミリ秒)
- 拡張形式
- Enhanced LRC。語ごとに <mm:ss.xx> の時刻を入れる
- 扱える主なもの
- ソニーのウォークマンの一部機種、FFmpeg、各種の音楽プレーヤー
LRCは、動画の字幕ファイルとよく似た見た目をしていますが、終わりの時刻を持ちません。音楽に合わせて歌詞を1行ずつ送る用途のために作られた形式なので、「次の行が始まるまで表示し続ける」ことが前提になっています。動画の字幕に流用するときにつまずくのは、たいていこの違いです。
LRCファイルが使われる場面
いちばん身近なのは、音楽プレーヤーでの歌詞表示です。曲のファイルと同じ名前の .lrc を同じフォルダに置くと、再生位置に合わせて歌詞がスクロールしたり、今歌っている行が強調されたりします。ソニーのウォークマンの一部機種がこの方式で歌詞を表示するほか、パソコン用の音楽プレーヤーの多くが対応しています。
映像の現場では、音楽番組やミュージックビデオ、歌詞付きのリリックビデオを作るときに、歌詞のタイミング表として受け取ることがあります。そのまま編集ソフトに読み込める形式ではないため、SRTなどの字幕形式に変換してからテロップや字幕の素材にする流れになります。SNS向けに歌詞を映像に焼き込む場合も、元データとしてLRCが使われることがあります。
LRCの書き方と中身
1行は [00:12.50]歌詞の1行目 のように、角かっこの時刻と歌詞でできています。時刻は「分:秒.百分の一秒」で、時間の桁はありません。同じ歌詞を繰り返すサビでは、[00:45.00][01:50.00]サビの歌詞 のように1行に複数の時刻を並べて書けます。
ファイルの先頭には、曲名やアーティスト名を [ti:曲名] [ar:アーティスト名] の形で入れられます。[offset:500] のようにミリ秒で全体のずれを直すタグもあり、同じ曲でも音源によって冒頭の無音の長さが違うときに使います。
語ごとに色が変わるカラオケのような表示には、Enhanced LRCという拡張形式を使います。[00:12.00]<00:12.00>春の<00:12.60>風が のように、行の中に語ごとの時刻を山かっこで入れます。対応していないプレーヤーでは、この部分がそのまま文字として表示されることがあります。
LRCをSRTに変換するときの注意
変換で決めなければならないのは、各行の終わりの時刻です。多くの変換ツールは「次の行の開始時刻」を終わりにしますが、間奏の前の行は数十秒も画面に残ってしまいます。間奏や無音のところで表示を切るよう、終わりの時刻を手で詰める作業が要ります。
ほかに確認したい点は次の通りです。
[offset:]の値が変換後の時刻に反映されているか- 文字コードがShift_JISの古いファイルで、文字化けしていないか
- 1行が長い歌詞を、動画の字幕として読める長さで改行し直したか
歌詞と音声のタイミングを後から合わせる作業には、音声と文章の対応を自動で取る強制アライメントの技術が使われることもあります。
よくある質問
LRCファイルの作り方を教えてください
メモ帳などのテキストエディタで、歌詞の各行の先頭に [分:秒.百分の一秒] を書けば作れます。曲を再生しながらキー操作で時刻を打ち込める専用の作成ツールもあります。保存するときは文字コードをUTF-8にしておくと、多くの機器で文字化けしません。
LRCで歌詞が表示されないのはなぜですか
曲のファイルと .lrc の名前が一致していない、フォルダが違う、再生機器がLRCに対応していない、のどれかが多いです。機器によっては対応する文字コードが決まっているので、説明書で確認します。
LRCは動画の字幕として使えますか
多くの動画プレーヤーや編集ソフトはLRCを字幕として読み込めません。SRTやWebVTTに変換してから使うのが確実です。
似ている形式との違い
関連する用語
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