PGS.sup
Presentation Graphic Stream / ピージーエス
Blu-ray Discで使われる、字幕を画像として持つ形式です。ディスクから字幕だけを取り出すと拡張子.supのファイルになります。見た目はディスクのまま再現されますが、文字として編集するにはOCRが必要です。
- 拡張子
- .sup(字幕ストリームを単体で取り出したとき)
- 使われる媒体
- Blu-ray Disc(BDMVの中のM2TSに字幕ストリームとして入る)
- 字幕の持ち方
- ビットマップ画像。ランレングス圧縮
- 色
- 最大256色のパレット(YCbCrと透明度)
- 最大の大きさ
- 1920×1080
- データの部品
- PCS(画面構成)、WDS(表示窓)、PDS(パレット)、ODS(画像)、END(区切り)
- MKVでの格納
- 対応(コーデックIDはS_HDMV/PGS)。MP4は非対応
- 扱える主なソフト
- MKVToolNix、Subtitle Edit(OCRで文字に変換)、BDSup2Sub
Blu-rayから字幕を取り出したら.supというファイルができ、メモ帳で開いても読めない。PGSは字幕を文字ではなく画像で持つ形式で、.supはその画像の並びを字幕ストリームごと保存したものです。テキストとして使うには、OCRで文字に読み取る工程が要ります。
PGS字幕が使われる場面
市販やレンタルのBlu-ray Discの字幕は、ほとんどがPGSで収録されています。日本語字幕も英語字幕も、ディスクのBDMVフォルダの中のM2TSファイルに、映像や音声と並ぶ字幕ストリームとして入っています。画像なので、字幕制作の段階で決めたフォントや縁取り、位置が、どの再生機でも同じ見た目で表示されます。
ディスクの外で動画ファイルとして扱うときは、PGSを画像のまま格納できるMKVがよく使われます。MP4はPGSを格納できないので、MP4にしたい場合は字幕をテキストに変換するか焼き込むことになります。
制作の現場では、Blu-rayのオーサリングで字幕をPGSとして書き出し、ディスクに収めます。逆に、過去にディスク化された作品の字幕を配信用に作り直すとき、手元に残っているのがPGSだけ、ということも起こります。
PGSの仕組み
PGSのデータは、いくつかの部品の組み合わせでできています。画面のどこに何を出すかを決めるPCS、字幕を表示する窓を決めるWDS、色のパレットを持つPDS、字幕の画像そのものを持つODS、ひとまとまりの終わりを示すENDです。
画像はランレングス圧縮され、色は最大256色のパレットから選びます。パレットの色には透明度も持たせられるので、半透明の縁取りや影も表現できます。字幕を出す時刻と消す時刻は、映像と同じ90kHz単位のタイムスタンプで管理されます。
字幕ごとに「強制表示」の印を付けることもできます。字幕をオフにしていても表示される字幕で、外国語の看板や劇中の別の言語のセリフを訳すときに使われます。
PGSをSRTに変換するとき
画像を文字にする必要があるので、OCRを使います。Subtitle EditのようなOCR機能を持つ字幕ソフトに.supを読み込み、画像を1枚ずつ文字に読み取って、読み間違いを人が直します。ルビ付きの字幕や縦書きの字幕は、OCRの読み取りが崩れやすくなります。
画像のまま大きさや形式だけを変えたい場合は、BDSup2Subが使えます。解像度の違う映像に合わせて字幕を拡大縮小したり、DVD用のVobSubに変換したりできます。
MKVから字幕だけを取り出すなら、MKVToolNixでPGSのトラックを.supとして抜き出します。
PGSの字幕が表示されない・再生が重いとき
再生する機器やアプリがPGSに対応していないと、字幕が出ないか、表示のためにサーバー側で映像に字幕を焼き込んで送り直す処理が走ります。ホームサーバーのソフトで字幕を選んだ途端に再生が重くなるのは、この焼き込みの処理が原因のことが多いです。対応するアプリに替えるか、あらかじめSRTに変換しておくと避けられます。
よくある質問
SUPとSRTの違いは何ですか
SUPは字幕を画像で持つファイル、SRTは文字で持つファイルです。SUPはディスクと同じ見た目を保てますが編集できず、SRTは編集や検索ができる代わりに見た目はプレーヤー任せになります。ほかの形式との違いは字幕ファイル形式の早見表で比べられます。
PGSの字幕を動画に焼き込めますか
焼き込めます。ffmpegの映像合成フィルタでPGSの画像を映像に重ねれば、焼き付け字幕として書き出せます。
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